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スマホで始める「音楽アプリ部」 第27回

アプリを使って音色を加工する「リアンプ」に挑戦

iPadで作った音楽のクオリティーをさらに上げる方法

2013年12月21日 12時00分更新

文● 藤村亮

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2つのアプリを組み合わせて音を作り込んでいく

 まずは簡単なリズムトラックをBeatMaker 2で作成します。今回はギターサウンドをメインに据えたいので、明るくはっきりとしたロックドラムであるRock Fusion 1をチョイス。

 シンプルなパターンを打ち込み、次はベースラインを作成。古き良きロックトリオのベーシストをイメージして、Fletless Bassを選びました。

 ギターリフと同じフレーズを打ち込んだら、次はギターを録音する為にiRig Proを接続。その後にオーディオトラックを用意します。完全なクリーントーンでは雰囲気が出なくて弾き辛いという場合、INSERT FXにOVERDRIVEを差し込むと少し違和感を緩和できると思います。

硬めなバスドラムと明るいスネア、力強いハイハットでパワフルなビートを作成

ウォームなフレットレスベースで、バスドラムにまとわりつくようなサウンドを狙ってみます

録音時のモニター用にINSERT FXを使用。録音後は忘れずに外しておきましょう

 先代機にあたるiRig HDではいまひとつ把握しづらかった入力音量コントロールもiRig Proでは改善されており、視覚的に把握しやすい大きなコントローラーでより細かく調整ができます。

 ギターのオーディオデータが録音できたらPASTE BOARDを使って、iOSのペーストボードに先ほど録音したWAVデータをコピーします。

対応したアプリ間ならば簡単にコピー&ペーストできます

 ここまでで一旦BeatMaker 2は閉じ、アンプシミュレーターアプリを開きます。今回はiOS用アンプアプリの王道「AmpliTube」を使ってみます。RIG画面からRECモードに入り、EDITを押してPASTEを選択し、レコーダーの1chにさきほどのギターオーディオデータを貼り付けます。次に1chのFXを押し、エフェクトを掛けたらRIGモードに戻り、アンプやエフェクターのつまみをセッティング。レコーダーのLOOP機能を使って演奏をループさせて、ツマミを動かしていくとリアルタイムに変化を把握でき、より音作りがしやすいと思います。

無料で使える1chだけでもリアンプ作業には充分。ループをうまく使うのがミソ

 今回は極端にエッジを利かせた歪みを掛けたかったのでディストーションペダルを選択した上に、アンプも歪みが強めなセッティングにしてみました。

フランジャーやディレイなどの空間系エフェクトはBeatMaker 2で後からでも掛けられるのでオフにしても良いでしょう

 アンプのセッティングが決まったら、再度RECモードに入ってBOUNCE→COPYの順に選択。AmpliTubeを閉じて、BeatMaker 2を開きます。PASTE BOARDから今度はBeatMaker 2にペースト、名前を付けてWAVデータとして保存。新しいオーディオトラックを作成して、IMPORT SAMPLEで読み込みます。

 ギタートラックとリズムセクションと合わせてみて、大まかな方向性があっていれば、INSERT FXに6EQなどを差し込んで微調整をしていけばいいですし、また別の音色を試すならAmpliTubeに戻って音作りを見直して、別名で読み込み、聴き比べてみるのもいいでしょう。

音作りに納得がいくまで、何度でも行き来できます

今回の手順

BeatMaker 2パート

  1. BeatMaker 2でDRUMSトラックを選択し、ドラムパートを作成。
  2. KEYBOARDトラックを選択し、ベースパートを作成。
  3. iRig ProをiPadに接続。
  4. AUDIOトラックを作成し、ギターを録音。
  5. 録音されたギタートラックをPASTE BOARDにクリップ。

AmpliTubeパート

  1. AmpliTubeを立ち上げ、REC画面に入る。
  2. PASTE BOARDからWAVデータを読み込み、FXを掛けながらループ再生する。
  3. RIG画面に入り、アンプやエフェクターのセッティングを出す。
  4. REC画面に戻り、BOUNCEを選択。WAVデータをPASTE BOARDにコピーする。

BeatMaker 2パート

  1. 新たにAUDIOトラックを作成し、PASTE BOARDからWAVデータを読み込み。
  2. 他のチャンネルとバランスを取り、ミックス作業。必要に応じてINSERT FXにエフェクターを差し込む。
  3. トラック完成。お疲れ様でした!!

こちらがギター入力をBeatMaker 2で直接録音した音源です。


こっちは録音されたギター入力をAmpluTubeで加工した音源で、2つのアンプセッティングとなっています。


demo2の音色をまた別のAmpliTubeのプリセットに通して加工した音源です。

 少しだけ手間はかかりますが、繰り返しのプレイをせずに音作りに集中できるリアンプはやはり便利です。録音自体も今回使用したiRig Proの幅広い入力ゲインコントローラーによってパワーの少ないギターピックアップでもノイズを抑えて高いS/N比で録音でき、音がより立体的に感じられるようになりました。

 個人的には入力ゲインコントローラーのツマミの動きが軽過ぎるようにも感じたので、もう少しだけトルクがあるとより安心感が持てるような気もしましたが、この辺りは好みの問題でしょう。それぞれのアプリ単体では足りない部分をペーストボードを用いて2つのアプリの組み合わせることで補い、PCばりのリアンプまでもiPadで実現可能です。

 PAMの進化はまだまだ続きます。

BeatMaker 2 App
価格2000円 作者INTUA
バージョン2.5.4 ファイル容量539 MB
カテゴリーミュージック 評価(4)
対応デバイス全機種 対応OSiOS 5.0以降
AmpliTube for iPad App
価格1000円 作者IK Multimedia
バージョン3.2 ファイル容量316 MB
カテゴリーミュージック 評価(3)
対応デバイスiPad 対応OSiOS 6.0以降


藤村 亮(ふじむら りょう)

photo by Shin Kobayashi

 1981年生まれ、Ibanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックミュージシャン。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年よりベルギーのインディーズレーベルと契約し、"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国のJ-Musicイベントにゲスト参加した。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度のライブツアーを敢行。2013年4月にロックバンド"流天"を結成し、作詞作曲を担当する。2013年11月には2年半ぶりのヨーロッパツアーが決定している。

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