本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
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標準「マップ」を使うユーザーが過半数、その理由を考える
11月末、英ガーディアンのオンライン版に「How Apple Maps won on UK iPhones over Google Maps - despite Waze」という記事が掲載された。かいつまんで言うと、英国ではGoogle MapsではなくiOSに標準装備の「マップ」を選ぶユーザーが過半数を占める、という内容だ。
調査は米comScoreにより、2012年10月のiOS 6リリース直後と2013年9月の2度実施された。iOS 6リリース直後といえば、実在しない建造物が表示されるなど「マップ」の品質問題が世界的に話題となっていた時期であり、その後CEOの謝罪にまで騒動が拡大したことは記憶に新しい。2013年3月に公開されたiOS 6.1.3では日本における地図の表示が大幅に改善され、ようやく実用できるレベルとなった。検索サイトで“iOS 6 map buggy”というキーワードで検索すると、辛辣な内容のサイトが相当数ヒットすることからしても、この問題は程度の差はあれ欧米でも発生しているはずだ。
しかし、前掲の報道がなされたということは、「マップ」の再評価が進んでいることを意味する。確かに、日本だけを見ても「マップ」の情報精度はかなり改善され、ここ数ヵ月は妙な表示に苦笑いした記憶がない。システム標準のアプリだけあって、「メール」や「Safari」との連携をスムーズに行なえるためストレスも少ない。特定ジャンルの飲食店ばかり表示されるような情報のバランスの悪さも消え、今では銀行や郵便局、コンビニエンスストアといった店舗・施設もムラなく表示される。
マップアプリの横綱的存在「Google Maps」と比較してどうなのかという話だが、情報の細かさ/網羅性ではいまだ同じレベルに到達していないように思える。たとえば、拡大率を揃えて同じ地点を表示すると、アイコンを使うなど視認性では「マップ」も健闘するが、駅ビルや百貨店など商業施設内部の構造は分からないし、公共交通機関の乗換案内にも対応しない。それでも「マップ」を選ぶユーザーが過半数ということは、情報の質に関する問題がほぼ解決された現在、ユーザーは情報の豊富さより「リーチのよさ」を優先するということなのだろう。
Google Maps | |||
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価格 | 無料 | 作者 | |
バージョン | 2.5.0 | ファイル容量 | 10.5 MB |
対応デバイス | iPhone/iPad/iPod touch | 対応OS | iOS 6.0以降 |
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