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MP3から卒業!? ハイレゾ音源環境を構築する! 第2回

高級ウォークマンも入手困難!? 大人気のハイレゾ音源を解説!

2013年12月18日 12時00分更新

文● 外村克也

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ハイレゾ音源サイトによって配信ジャンルが異なる

「HDtracks」で扱うタイトルはほとんどが洋楽。クラシックやジャズだけでなく、ロックやポップスなども幅広くラインナップしている

「HDtracks」で扱うタイトルはほとんどが洋楽。クラシックやジャズだけでなく、ロックやポップスなども幅広くラインナップしている

「e-onkyo」は、国内ではいちはやくハイレゾ音源を配信しているサイト。アニソンからクラシックまで、扱う幅もタイトル数も多い

「e-onkyo」は、国内ではいちはやくハイレゾ音源を配信しているサイト。アニソンからクラシックまで、扱う幅もタイトル数も多い

 HDtracksは海外のサイトだけに洋楽が圧倒的に多く、e-onkyoは国内のオーディオメーカーであるオンキヨーの関連会社(オンキヨーエンターテイメントテクノロジー)による運営のためか、邦楽に強い。

レーベルゲートが運営する「mora」。2013年の10月にハイレゾ版の配信を開始したばかり。これからの取り扱いタイトル拡大に期待

レーベルゲートが運営する「mora」。2013年の10月にハイレゾ版の配信を開始したばかり。これからの取り扱いタイトル拡大に期待

クラシックのハイレゾ楽曲が充実している「HQM STORE」

クラシックのハイレゾ楽曲が充実している「HQM STORE」

 10月よりハイレゾ音源の配信を開始したmoraはレーベルゲートが運営するメジャーな音楽配信サイト。ウォークマンの公式音楽配信サービスでもあり、洋楽や邦楽に加えドラマ「半沢直樹」といったサントラのハイレゾ版も配信している。

 HQM STOREは高音質なPCスピーカーなどを手掛けるクリプトンが運営するサイト。クラシックのハイレゾ音源が充実しており、ブルーレイディスクオーディオタイトルのハイレゾ配信なども行なっている。

日本のインディーズシーンに強い「OTOTOY」

日本のインディーズシーンに強い「OTOTOY」

 インディーズのタイトルが充実しているのがOTOTOY。ジャンルとしてはロック・ポップスなどが中心だ。いずれも、アーティスト名や曲名から検索して、まずは聴きたい曲があるかをチェックしてみよう。

ハイレゾ音源を聴くための環境を揃える!

e-onkyoで売られているハイレゾ音源は「WAV」「FLAC」「DSF」の3種類がある。モバイルで扱いたい場合はFLAC、DSD対応DACを持っている場合はDSFといったように目的に応じて形式を選ぶ

e-onkyoで売られているハイレゾ音源は「WAV」「FLAC」「DSF」の3種類がある。モバイルで扱いたい場合はFLAC、DSD対応DACを持っている場合はDSFといったように目的に応じて形式を選ぶ

 こうしたサイトでは、ひとつのアルバムや楽曲につき、複数のフォーマットを配信していることがある。たとえば、e-onkyoでは「WAV(PCM)」「FLAC」「DSF(DSD)」の3種類の音源を買うことが可能。

 WAVは非圧縮音源で、容量が大きく、モバイル機器では取り扱いにくいが、汎用性が高く、再生可能なプレーヤーソフトも多い。

 FLACはオープンソースの圧縮音楽形式。圧縮とはいえ、可逆(元通りにもどせる)の圧縮形式となっているので、容量を抑えつつ劣化のない音質を楽しめる。ただし、WAVほど対応するアプリは多くなく、「foobar2000」や「VLC」といったFLAC対応のプレーヤーが必要だ。

 ハイレゾ音源の中には、さらにDSF(DSD)という形式で売られているものもある。これは、WAVやFLACとは違い、音声信号の処理を波形ではなく密度で分解して1bitの信号で記録するというもの。e-onkyoの解説によれば、2.8224MHz/1bitのDSF形式のファイルは、CDの64倍のサンプリング周波数で表現されるとのことだ。

「foobar2000」のメイン画面

「foobar2000」のメイン画面

 ハイレゾ音源を再生するためには、それぞれの形式に合わせた再生ソフトが必要となる。例えばFLACをWindowsで再生するには、多数の形式に対応した「foobar2000」を使うのが手っ取り早い。無償でダウンロードして使え、音源を再生させるだけならそれだけで十分だ。

 ただし、そのままではハイレゾ音源を再生しても、ほとんどの場合192kHz/24bitなどでの再生はできない。これはハードウェアの仕様によるが、PC内蔵のオーディオ機能ではハイレゾ音源に対応していないことが多いためだ。つまり、ハイレゾ音源を“いい音”で聴くためには、ハイレゾ対応のハードウェアを揃えるのが望ましい。

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