ハイレゾ音源サイトによって配信ジャンルが異なる
HDtracksは海外のサイトだけに洋楽が圧倒的に多く、e-onkyoは国内のオーディオメーカーであるオンキヨーの関連会社(オンキヨーエンターテイメントテクノロジー)による運営のためか、邦楽に強い。
10月よりハイレゾ音源の配信を開始したmoraはレーベルゲートが運営するメジャーな音楽配信サイト。ウォークマンの公式音楽配信サービスでもあり、洋楽や邦楽に加えドラマ「半沢直樹」といったサントラのハイレゾ版も配信している。
HQM STOREは高音質なPCスピーカーなどを手掛けるクリプトンが運営するサイト。クラシックのハイレゾ音源が充実しており、ブルーレイディスクオーディオタイトルのハイレゾ配信なども行なっている。
インディーズのタイトルが充実しているのがOTOTOY。ジャンルとしてはロック・ポップスなどが中心だ。いずれも、アーティスト名や曲名から検索して、まずは聴きたい曲があるかをチェックしてみよう。
ハイレゾ音源を聴くための環境を揃える!
こうしたサイトでは、ひとつのアルバムや楽曲につき、複数のフォーマットを配信していることがある。たとえば、e-onkyoでは「WAV(PCM)」「FLAC」「DSF(DSD)」の3種類の音源を買うことが可能。
WAVは非圧縮音源で、容量が大きく、モバイル機器では取り扱いにくいが、汎用性が高く、再生可能なプレーヤーソフトも多い。
FLACはオープンソースの圧縮音楽形式。圧縮とはいえ、可逆(元通りにもどせる)の圧縮形式となっているので、容量を抑えつつ劣化のない音質を楽しめる。ただし、WAVほど対応するアプリは多くなく、「foobar2000」や「VLC」といったFLAC対応のプレーヤーが必要だ。
ハイレゾ音源の中には、さらにDSF(DSD)という形式で売られているものもある。これは、WAVやFLACとは違い、音声信号の処理を波形ではなく密度で分解して1bitの信号で記録するというもの。e-onkyoの解説によれば、2.8224MHz/1bitのDSF形式のファイルは、CDの64倍のサンプリング周波数で表現されるとのことだ。
ハイレゾ音源を再生するためには、それぞれの形式に合わせた再生ソフトが必要となる。例えばFLACをWindowsで再生するには、多数の形式に対応した「foobar2000」を使うのが手っ取り早い。無償でダウンロードして使え、音源を再生させるだけならそれだけで十分だ。
ただし、そのままではハイレゾ音源を再生しても、ほとんどの場合192kHz/24bitなどでの再生はできない。これはハードウェアの仕様によるが、PC内蔵のオーディオ機能ではハイレゾ音源に対応していないことが多いためだ。つまり、ハイレゾ音源を“いい音”で聴くためには、ハイレゾ対応のハードウェアを揃えるのが望ましい。
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