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MP3から卒業!? ハイレゾ音源環境を構築する! 第1回

まもなく「Winamp」が提供終了! MP3全盛期を振り返る

2013年12月17日 12時00分更新

文● 外村克也

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そしてiPodが登場!
デジタル音楽プレーヤーのスタンダードに

初代iPodのWindows版。Macとは、内部のHDDのフォーマットが異なるため、Windows専用として発売された。筆者は発売日と同時に職場近くのラオックスで購入した記憶がある

初代iPodのWindows版。Macとは、内部のHDDのフォーマットが異なるため、Windows専用として発売された。筆者は発売日と同時に職場近くのラオックスで購入した記憶がある

ACアダプターやリモコン付きのイヤフォン、FireWireケーブルや変換コネクターのほかに、Windows専用のソフト(Musicmach Jukebox)が付属していた

ACアダプターやリモコン付きのイヤフォン、FireWireケーブルや変換コネクターのほかに、Windows専用のソフト(Musicmach Jukebox)が付属していた

 こうしたMP3プレーヤーのシーンに大きな転機を与えたのがiPodだ。iPodの初代機はHDDを内蔵し、最低容量のモデルでも5GB、最高だと20GBもあり、スマートメディアやMMCを使った当時のMP3プレーヤーよりも圧倒的に優位な立場にあった。

当時iPodのライバルとも言われたiRiver「iHP-100」。ハードウェアエンコーダーを内蔵し、ICレコーダーとしても使えるなど機能面では優位だったが、やっぱりスタイリッシュさでは敵わなかった……

当時iPodのライバルとも言われたiRiver「iHP-100」。ハードウェアエンコーダーを内蔵し、ICレコーダーとしても使えるなど機能面では優位だったが、やっぱりスタイリッシュさでは敵わなかった……

 ちなみに、iPod以前にもHDDを内蔵したMP3プレーヤーは存在したのだが、デザインが無骨なものが多く、操作性もイマイチであまり普及しなかった。

 一方でiPodはリングスクロールを用いた操作で大量の曲から目的の項目をすばやく探すことができるなどスタイリッシュな操作ができた。初代機はMac専用だったが、のちにWindows対応版が発売され、人気が加速した。

 iPodが売れると、必然的にMP3も普及。また、iPodがAACに対応したこともあって、競合のプレーヤーでもAACへの対応が必須となったのが2005年頃だ。

 以後はほとんどアップル製品の独壇場だったように思う。ソニーのウォークマンシリーズも健闘したが、累計でみればiPodシリーズは累計3億7000万台という圧倒的な台数を売上げ、MP3やAACを一般的なものにした立役者だといえる。

そしてMP3がFLACに置き換わる!?

最新のウォークマン「F880」シリーズ。192kHz/24bitのハイレゾ音源の再生が可能だ

最新のウォークマン「F880」シリーズ。192kHz/24bitのハイレゾ音源の再生が可能だ

 そんなこんなで、2001年からの13年間、デジタル音楽のフォーマット的にはほとんど変化がなかった。

 ところが、ここ数年は「FLAC」や「DSD」といったハイレゾ音源の登場で少しずつ変わってきている。

 出力方法を工夫したり、新たに対応端末を揃えるといった、MP3黎明期のような楽しみが再来したように思う。特にFLACはMP3に代わって標準的な音楽ファイルフォーマットに置き換わりそうな勢いだ。

 ということで次回は、PCやスマホなどの端末で、96kHzや192kHzといったハイレゾ音源を楽しむ方法について解説したい。

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