TLCチップの本領発揮!
mSATAで1TBを達成したSamsung 840 EVO mSATAの実力は?
ベンチマーク結果でも
立派なスコアをマーク
では、実際のベンチマークではどうだろうか。今回は840 EVO mSATAの256GB版を用い、代表的なベンチマークである、ひよひよ氏作の「CrysitalDiskMark 3.03.」による基本的なデータ転送速度と、Futuremarkの「PCMark 7 Pro」のディスク関連テスト「Secondary Storage Suite」での評価をチェックしよう。
なお、対抗製品としては、現在のmSATA版SSDの中でも定番製品となる、プレクスターの「PX-256M5M」を用意した。他のテスト環境は以下の通りとなるが、mSATA→SATA変換アダプターとしてエアリア(世田谷電気)の「上用賀」を使用した。別途NUCマザーで速度を確認したところ、変換による速度低下は誤差以上のものではないことを確認している。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i5-3570K」(3.4GHz) |
マザーボード | ASUS「P8Z77-M PRO」(Intel Z77チップセット) |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵) |
メモリー | シリコンパワー「SP008GBLTU133V21」 (PC3-10600 4GB DIMM×2) |
システムSSD | Crucial m4 128GB (CT128M4SSD2) |
OS | Windows 8.1 Pro 64ビット版 |
変換アダプター | エアリア「上用賀」 |
まずはCrysitalDiskMarkから見ていこう。シーケンシャルリードでは523.3MB/秒、シーケンシャルライトは503.5MB/秒と、ほぼSATA 6Gbpsの限界値に近い。条件としては厳しい4Kランダムリード(QD=1)でも33.46GB/秒、同ライトでは63.08GB/秒と、非常に素晴らしい結果となっている。
なお念のため、0Fillデータで速度の変化がないか(=SSDコントローラ側でのデータ圧縮がされているか否か)をチェックしてみたが、ランダムデータ(デフォルト)とは誤差レベルと言える結果に。やはり2.5インチ版と同じく、データ圧縮などはされていないと判断していいだろう。
続いて、対抗機種となる「PX-256M5M」の結果だ(なお、ファームウェアは最新の1.04に更新した)。シーケンシャルリードでは523.7MB/秒とほぼ同等だが、シーケンシャルライトは419.3MB/秒と若干不利に。条件としては厳しい4Kランダムリード(QD=1)でも22.08GB/秒、同ライトでは52.56GB/秒と、840 EVOが大きく有利な結果になった。
では、PCMark 7のSecondary Storage Suiteではどうだろうか? 840 EVOでは総合スコア「5426」、RAWスコアが「6303」となった。対してPX-256M5Mでは総合スコア「5396」、RAWスコアが「5464」と、やはり840 EVOが優位を見せている。
また、総合スコアに比べて条件の厳しいRAWスコアで大きく値を伸ばしている点にも注目したい。総合スコアは実使用を想定し、テスト間にアイドル時間を設けた評価となるが、RAWではアイドル時間を省いた結果となる。実使用の差からは離れる“ベンチ的な”評価だが、それだけ厳しい条件でもあるわけだ。
さらに詳細な測定項目の結果で、840 EVOが全般的に有利な点にも注目したい。ただし、この絶対値からすると、両機種とも“2013年末の高速SSD”として立派なスコアではある。
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