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今が買いどき? 買うならどれ?

ソニーMDR-10シリーズを一気に試す! それぞれの実力は?

2013年12月14日 12時00分更新

文● 四本淑三 撮影●篠原孝志

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独自技術が盛り込まれたMDR-10RNC

MDR-10RNCは左ハウジングにボタンが付くこと以外、MDR-10Rと差がない

 MDR-10RNCは、騒音低減率約99.4%を謳うノイズキャンセリングモデル。重さは約205gと、このタイプのヘッドホンとしてはそれほど重くない。ノイズキャンセル機構を入れて、MDR-10Rから約25gの増加で済ませているところも注目したい。イヤーパッドなど、機構パーツはMDR-10Rと共通で装着感にも差はない。

 ソニーのデジタルノイズキャンセル機らしくフルデジタルアンプ「S-Master」を内蔵し、「AIノイズキャンセル」と呼ばれる機能を搭載して、周囲の騒音に合わせて最適な消音特性を選び、効果的に騒音を低減する。

 電車内で使用すると、モーターの発する高周波や、手すりのきしむ音はなどは透過するが、それより下の帯域にある騒音は綺麗に減衰する。ノイズキャンセルの動作中は若干のノイズも乗るが、周囲の騒音が大きく消音の必要な状況では聞こえない程度のもの。絶対的な消音効果ではライバルメーカーであるBOSEのQuietComfort 15(関連記事)に比べれば劣るが、それに次ぐ性能と見ていい。

 音質に関しては「低域を出し過ぎ」と言われるBOSEの製品に対しては、DSPで音を作った感じが薄く、あっさりしたチューニングになっている。ベースモデルであるMDR-10Rから、大きくかけ離れた音にはなっていない。BOSEの製品と比較検討するとすれば、この音質の部分だろう。

 このモデルは電源を切ってもパッシブヘッドホンとして動作するが、電源オンでノイズキャンセルが効いた状態とは音がまったく違う。かなりハイ落ちした音になるため、電池が切れた際の非常用と考えるべきだろう。実売価格は2万9800円前後と、これまでのふたつより多少値が張る。

「AINC」ボタンはAIノイズキャンセルのモード判定ボタン。これを押すと周囲の騒音をスキャンして消音モードを自動的に選択する

電源は単4型アルカリ乾電池1本。持続時間は約20時間。eneloop(ニッケル水素充電池)でも問題なく動作した


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