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6畳間100インチは実現可能&ステップアップに適した1台はこれ

プロジェクター導入講座 BenQで体験する“6畳間でも大画面”

2013年12月24日 11時00分更新

文● 鳥居一豊

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投写距離わずか1mで60インチオーバー。最近のプロジェクターには“超短焦点”という選択肢もあるのだ!

狭い部屋でもプロジェクターをあきらめない!
“短焦点”という新カテゴリーに要注目だ

村山 「120インチの大画面は羨ましいですが……投射距離が3mを超えると6畳間の僕の部屋には置けないですよ。しかも家具の配置の都合でプロジェクターを置けるのは短辺方向だけなので、投射距離で言うと実質2mくらいしかありません」

鳥居 「プロジェクターの投射距離は悩ましい問題ですね。そこで今注目を集めているのが、“短焦点”プロジェクターなのです」

小林 「短焦点は気になるところですが、身近な価格のモデルだと、レンズ性能が心配です。どうしても色収差や周辺の映像の歪みが出てしまうのでは?」

鳥居 「ところが、最新モデルなら、レンズ加工精度の向上で短焦点でもかなり性能が実現できています。映像の歪みや周辺の色収差、フォーカス性能の低下をぐっと抑えたまま、お値打ちになっているんですね。

 今回用意したBenQの『W1080ST』は、実売価格でおよそ11万円ほどと先ほどの価格はやや高くなっていますが、投射距離はなんと1mで約65.7インチ。超短焦点です。先ほどのW1070V2の場合、1mでは約40インチですから、同じ距離でも2倍近い画面サイズが得られます」

BenQの超短焦点機「W1080ST」
兄弟機ということもあり、W1070V2と外観はほぼ変わらない。付属リモコンもまったく同じだ
魚眼のようなレンズが特徴的。入出力端子系もW1070V2と変わらない

村山 「1mで65インチ超ですか! それなら自分の部屋でも置けます。しかも60V型以上の液晶テレビはフルHDでも30万円くらいはすることを考えると、コストパフォーマンスは高いのですね」

鳥居 「W1080STは、W1070V2の兄弟モデルで、投写レンズ以外のスペックはほぼ同じです。つまり、表示用のDMD素子はフルHD解像度ですし、2000ルーメンの高輝度や1万:1の高コントラストも同じです。

 そして先ほど触れたように、最近のプロジェクターはおおむねカラーブレイキングの影響が少ないのですが、このW1080STと先ほど視聴したW1070V2は、ほぼカラーブレイキングを抑えられています。おそらくカラーホイールが6倍速なのでは

小林 「さっきとほぼ同様の映像を、より短い投射距離で実現できるわけですね。価格は多少高くなりますが、村山君のように置くスペースに制約がある場合は有効な選択になりますね」

鳥居 「今度は、6畳間に置いた場合を想定して、投射距離をほぼ1mくらいにして設置してみましょう。これでサイズはおよそ70インチ弱くらいかな」

村山 「さっきの120インチに比べると小さいですが、プロジェクターのすぐ後ろに座ると考えると視聴距離も1.5mほどで十分すぎる大画面ですよ!」

スクリーンからおよそ1mの距離から投写中。左側の大画面ぶりに驚かされる(それにしてもこの娘、赤面シーンが多いなあ……)

小林 「ズームレンズは1.2倍(W1070V2は1.3倍)で、レンズシフト機能はオミットされているようですね」

鳥居 「超短焦点ということは、スクリーン面ときちんと平行に合わせるとか、水平もきちんと調整しないと画面形状の歪みは出やすいですね。

 とはいえ、ボディサイズが小さいので動かしやすいし、慣れてしまえばそれほど困らずに調整できるでしょう。それよりも大事なのは、周辺の色収差やフォーカス性能の低下がほとんどないことです。こればかりはレンズ性能に依存するため、調整では直しようがないのです」

小林 「たしかに画面の端で色がずれてしまうこともなく、画面全体のフォーカスもきちんと合っていますね」

鳥居 「短焦点レンズ採用のプロジェクターは、昔からもいくつか出ていたのですが、どうしても色収差やフォーカスの問題があり、データ表示用としてはともかく、映画やアニメを見るものとしてはおすすめしにくかったんですよ。それが今や10万円前後の製品でも実用上不満のないレベルの映像が楽しめるようになったのは凄いことです」

村山 「約70インチで見てみると、より大画面テレビに近い印象です。プロジェクターの映像を見ているという気がしません」

小林 「映像がみっちり詰まった感じはより高まっていますね。投射距離が短いぶん、視聴距離も短いわけだから、サイズ感もあまり小さいという印象を感じませんね」

鳥居 「実写の映像を映してみても、精細感も高いので大画面フルHDにありがちな、映像の甘さを感じることがないですね。70インチ近いサイズということもあって、なかなか迫力のある映像です」

村山「中間色の再現もきれいです」 小林「いやー、寒色系の画面に赤いチェック柄が映えますね!」 鳥居「そっち!?」

小林 「これはもっと近くに寄って、かぶりつきで見たくなりますよ。おおっ。スカートの中まで鮮明……」

鳥居 「スカートの中はともかく……(苦笑)、原色の鮮やかさだけでなく、肌の色のような中間色もなかなか色乗りが良いですね。色再現についてはかなりレベルが高い実力を持っていると思います」

村山 「高コントラストでくっきりと締まった映像が楽しめて、しかも6畳間でも余裕を持って設置できる。なんといっても10万円前後で60インチオーバーの大画面を実現できるのはプロジェクターだけですよ。これは思わぬ発見でした!」

鳥居 「HDMI入力はPCの映像信号にも対応していますから、ゲームだってOKです。タイミングのシビアのゲームだと、表示遅延の問題が多少気になるところですが、RPGなどならばまったく問題ないでしょう」

村山 「僕はFPSやアクションゲームをやりますが、それほどヘビーなゲーマーではないので、表示遅延はほとんど気にならないでしょう」

鳥居 「じつはプロジェクターでオンラインRPGの『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』をやっていますが、大画面でプレイすると臨場感が大違いですよ。本当にその世界で冒険している気分が味わえます」

スクリーンのおすすめチョイスは?

 プロジェクターの画質は、映像を映し出すスクリーンでも大きく変わる。スクリーンにも種類はあるが、明るい部屋で使うならビーズタイプのハイゲイン(光の反射率が高く、明るさが向上する)スクリーンを選ぶといい。画質重視派にはマットタイプが忠実感の高い映像が得られるが、ゲインが低いため映像の明るさはやや不利だ。

 このほか、床置き式や天井吊りといった設置方式による分類もある。天井吊りは使いやすいが工事が必要で価格も高くなる。手軽に使うなら、床置き式が便利だろう。70インチ前後のサイズならば収納すれば片付けることもできる。

 スクリーン設置までは予算が届かないというならば、模様のない白壁に直接投射してもいい。テーブルクロスやシーツなど白の生地を選ぶなどの選択もある。好みにもよるが光沢のないマットな生地のほうがクセのない映像を楽しめる。なお、生地の皺がでないように、あらかじめアイロンをかけ、壁にきれいに貼ることも重要だ。

 また、ユニークなところでは、紙製のスクリーンもある。60型で4700円と安価、しかも1kgと軽量なので手軽に壁掛けができる。マットな白い紙のため画質的な影響も少ないので、耐久性が低いことを考えてもコストパフォーマンスは高いと言える。

コスト最優先の場合は紙スクリーンというチョイスもありだ

鑑賞に最適な距離とは?

 プロジェクターの最適視聴距離は、スクリーンとの相性もあるので、一概には言いにくい。基本的には、格子状の画素のすき間が見えないこと程度まで距離をとればいい。液晶プロジェクターでも、薄型テレビなどと同じく2~3H(画面の高さの2~3倍)で十分だ。

 今回使ったBenQのDLPプロジェクターの場合、画素感のすき間がより狭いため、1.5Hほどまで近づいても映像の粗さが目立つようなことはなかった(スクリーンはゲイン1.0のホワイトマットスクリーンを使用)。1.5Hと言えば、4Kテレビの最適視聴距離で、画面が視野を占める面積が大きく、かなり臨場感のある見え方となる。

 逆に部屋のスペースの問題で十分な視聴距離が稼げない場合は、プロジェクターのズームを調節して70インチを65インチにする程度に画面をやや小さくするといい。これで近接試聴でも画素感が目立ってしまうことを防げるはずだ。

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