急遽投入されたインテグラの実力は!?
今年後半戦に投入予定だったマシンの状態が思わしくなく、急遽後半戦には香川秀樹選手/ホンダインテグラRの起用を決定したわがチーム。全日本ラリー選手権JN-3クラスでランキング2位を爆走中の香川選手は、2011年の同クラスシリーズチャンピオンでもある逸材だ。彼ならばわがチームが目標としている「クラス3位表彰台以内」という今シーズンの目標を、必ずや達成してくれるに違いないと踏んでの起用だった。
香川選手が諏訪姫カラーを背負って走るのは、10月にたて続けに行なわれる全日本ラリー選手権第8戦「MCSCラリーハイランドマスターズ」と、最終第9戦「新城ラリー」。どちらもターマック(舗装)路面が舞台のイベントで、シリーズ終盤にふさわしく、難ステージが随所にちりばめられている。どちらかというならターマックよりもグラベル(未舗装)が得意な香川選手だが、はたしてチームの目標を達成することができるのか?
今回は、まず後半戦用マシンとして投入する新たな諏訪姫インテグラのデザインを紹介してから、10月に行なわれた高山と新城という2つのイベントの模様をレポートしよう。
今回の香川選手/インテグラの起用は、綱渡りの連続だった。今年の全日本ラリー選手権のカレンダーは後半3戦が例年に無く厳しくて、第7戦の「ラリー北海道」から第9戦「新城ラリー」まで、2週間おきに開催されることになっていた。ということは、北海道戦で大きなアクシデントに見舞われた場合、2週間後の高山までには絶対にリペアが間に合わない! ただでさえ北海道戦はマシンの破損率が高いのに、当局はもう少し日程を考えて欲しいなあ……。
そんなわけで、香川選手が「ラリー北海道」をノートラブルで走りきってくれることを祈り続けていたが、実はさらに大きな問題がひとつあった。「ラリー北海道」はグラベルイベントゆえ、高山戦に出場するにはセッティングをターマック用に変更しなければならない。しかし北海道戦のあと、すぐに苫小牧からフェリーに載せたとしても、本州に到着するのは早くても高山戦前週の火曜日。セッティング変更とチェックのための時間を考えると、カラーリング施工に割ける時間は実質3日程度しかない!
いつものように、実車を前にデザインを微調整していく方法は時間的に無理だ。デザイナーさんとの間で事前にデザインを完全に固めておき、インテグラが上陸する敦賀港に筆者が向かったのは火曜日の朝。そのまま筆者の手で奈良のデザイナー工房「T.S.CRAFT」に持ち込み、3日後きっかりにインテグラを引き上げて東京まで帰ってきたのだった。この短期間に完璧な仕事をしてくれた「T.S.CRAFT」さん、ありがとうございます!
何枚もあるサポートステッカーをバランスよく貼りこんで、最終的にカラーリングが完成したのは何と高山戦のその日だった。ていうか、高山戦のサービスパークになったモンデウス飛騨位山に到着した後も、なおゴソゴソと作業を続けていたからね。本当によく間に合ったもんだ……!
ということで、長くなったけれど後半戦マシンのデザインはこんな感じ!
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