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ニコン DfにLUMIXにα7……この冬注目のデジタル一眼7機種を徹底検証! 第3回

DfからE-M1まで7機種の機能と画質を個別チェック!

2013年12月04日 12時00分更新

文● 周防克弥

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フルサイズなら一眼レフ、という常識を覆す
ソニー α7R/α7

「α7R」(左)と「α7」(右)

 APS-Cサイズセンサーを採用していた「NEX」シリーズの最新機種、というと若干語弊があるかもしれない。確かにNEXと同じEマウントを採用するデジカメだが、型番がNEXから「ILCE」に変更されているからだ。

 ちなみに型番変更は「α」ブランドへの統合が狙いだが、一眼レフタイプのαは(今のところ)「SLT」なので、型番レベルで統合されているわけではない。SLTが採用するAマウントのレンズも、マウントアダプターを介してのみ使用可能だ。

 α7R/α7はフルサイズ機を採用しているとは思えないほど小さく、ミラーレス構造のおかげで一般的なデジタル一眼レフよりもかなり薄くなっている。

 両機種の最大の違いはセンサーだ。α7Rは約3600万画素でローパスフィルターなし、α7は約2400万画素でローパスフィルタありで、後者はセンサー内に位相差検出センサーを埋め込んである。

 高解像度で高精細な画像を求めるならα7R、高速なAF動作で動きのある被写体までも含め、汎用性を求めるのならα7だ。

 特にα7の高速なAF動作は、もう一眼レフタイプのカメラである必要性を感じなくなるほどだ。ともに無線LANとNFCに対応し、スマートフォンからのリモート撮影が簡単に行なえる。

 撮影機能は従来のNEXシリーズに準拠。シーン自動認識機能を持つ「プレミアムおまかせオート」をはじめ、色調をコントロールできる「クリエイティブスタイル」、色調だけでなくエフェクト系の処理が行なえる「ピクチャーエフェクト」やHDRなど、お馴染みの機能が揃っている。

 フルサイズセンサーを採用するデジカメとしては格段に軽く、半分とまではいかないまでも2/3程度の重さしかない。

 Eマウント採用だが、フルサイズで撮影するには専用のFEレンズが必要で、今後のレンズのラインナップが気になる所。スケジュールを見ると今年中に4本(1本8万~15万円程度)、2014年には10本の発売が予定されている。

 ただし、APS-Cサイズ用のEマウントレンズ使用時には自動的にAPS-Cサイズにクロップされるし、マウントアダプターを使えばAマウントのフルサイズ用レンズが使用可能。トランスルーセントミラーを組み込んだアダプターを使えばAF動作も高速だ。

 機材を軽くできるのはかなり重要だし、コンパクトなので収納にも便利だ。

α7Rのクリエイティブスタイル撮影サンプル

α7のクリエイティブスタイル撮影サンプル

「紅葉」で撮影

(もう冬だけど)秋らしく「紅葉」で撮影

ちなみにこちらがスタンダード状態

ちなみにこちらがスタンダード状態

紅葉に合う効果を2つ試した。左が「夕景」、右が「ビビッド」。雰囲気作りに結構役立つ

α7Rのクリエイティブスタイル撮影サンプル

こちらはα7Rのクリエイティブスタイル。左上が通常で右がビビッド、下がニュートラル。機能的にはα7と同じだ

主なスペック
ソニーα7R ソニーα7
撮像素子サイズ 35mm版フルサイズ
有効画素数 約3640万画素 約2430万画素
ローパスフィルター なし あり
感度設定 ISO 50~25600
ファインダー 0.5型EVF、236万画素
背面液晶 3型、92万画素
無線LAN 内蔵
本体サイズ 幅126.9×奥行48.2×高さ94.4mm
重量(本体のみ) 約407g 約416g
実売価格(本体のみ) 22万円前後 15万円前後

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