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ニコン DfにLUMIXにα7……この冬注目のデジタル一眼7機種を徹底検証! 第1回

α7Rなど7機種結集!話題のデジタル一眼を一気にレビュー!

2013年12月02日 12時00分更新

文● 周防克弥

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ミラーレス機ながらフルサイズセンサーを搭載
ソニー「α7R」「α7」

「α7R」(左)と「α7」(右)。見た目はボディーの素材の違いとエンブレムに「R」の表記があるかないかだけ。同社の高級コンデジ「RX1」にも似たイメージだ

撮影サンプル(すべて左がα7R、右がα7)

高画素でローパスレスのα7R。さすがに高精細に写る

高画素でローパスレスのα7R。さすがに高精細に写る

プログラムオートで撮影。絞りF6.3。さすがにフルサイズ機、被写界深度が浅く、多少絞った程度では背景まではピントがこない

プログラムオートで撮影。絞りF6.3。さすがにフルサイズ機、被写界深度が浅く、多少絞った程度では背景まではピントがこない

60mm付近で絞りF8とはいえ、ちょっと近づいて撮影するとピントの合う範囲は非常に狭い

60mm付近で絞りF8とはいえ、ちょっと近づいて撮影するとピントの合う範囲は非常に狭い

プログラムオートで撮影。新しいキットレンズはかなりシャープだ。ボケ方のエッジが立ちやすく、2線ボケになりやすいがその分シャープネスが高い

プログラムオートで撮影。新しいキットレンズはかなりシャープだ。ボケ方のエッジが立ちやすく、2線ボケになりやすいがその分シャープネスが高い

遠景でも高精細に撮れるのが高画素モデルの強みだ。発色はちょっと派手めで誇張気味

遠景でも高精細に撮れるのが高画素モデルの強みだ。発色はちょっと派手めで誇張気味

近づけば近づくほど被写界深度は浅くなるが、ピントの合ってる部分は抜群にシャープになっている

近づけば近づくほど被写界深度は浅くなるが、ピントの合ってる部分は抜群にシャープになっている

 かねてから噂のあったフルサイズ撮像素子を採用した“NEX”がついに登場。正確にはNEXではなく「α」なのだが、Eマウントを採用している新機種である。マウント越しに見るとギリギリのサイズで対角線目一杯を使ってフルサイズセンサーを内蔵している。

α7R(左)とα7(右)の背面。基本的なインターフェースはNEXの上位モデルに近い印象。ボタンのほとんどはカスタマイズで自由に機能を割り当て可能だ

α7R(左)とα7(右)の上面。背面上部とグリップ上部にダイヤルが備わる。独立した露出補正ボタンもあり、操作感はいい

マウントの中ギリギリに収まっているのが35mm版フルサイズセンサー。左がα7Rで右がα7

親指と人差し指が自然に動かせる位置にダイヤルが備わり、設定の変更がスムーズに行なえる

どちらも背面液晶は上下にチルトする

どちらも背面液晶は上下にチルトする

バッテリーはグリップ部の下から、メディアは背面から挿入する

バッテリーはグリップ部の下から、メディアは背面から挿入する

 一見すると、一眼レフ風のオーソドックスなスタイルに近いが、両肩が低くプレート状の本体にEVFを内蔵するペンタ部と、グリップを後付したような感じで中々個性的なデザインになっている。

 「α7R」と「α7」という2機種が同時に発表されたが、見た目はそっくりで向かって右上の機種名を示すエンブレムの違いが大きな差異だ。

 ともにセンサーサイズは35mm版フルサイズだが、画素数も含め微妙に仕様が異なる。

 α7Rにはローパスフィルターレスの有効約3640万画素、α7には像面位相差AFを採用した有効約2430万画素のセンサーが採用されている。単に上位、下位モデルといった構成ではなく、用途の別れたバリエーションという構成だ。

 α7は像面位相差AFとコントラストAFのハイブリッド形式になっており、かなり高速で追従性の高いAFになっている。普通に使っていても同社の「トランスルーセントミラー」方式を採用しているαシリーズと遜色ない速さだ。

 センサーとシャッター周りの仕様が若干違う程度でα7Rとα7の機能はほぼ共通している。すべてカメラ任せの「プレミアムおまかせオート」「おまかせオート」をはじめ、従来のNEXシリーズやαシリーズでおなじみの機能はほぼ網羅している。

 無線LANにも対応しており、スマートフォンからのリモート撮影や画像転送もNFCを使って簡単に行なうことができる。また、新たに4K映像出力に対応している点もソニーらしい。

α7R、α7ともにメニュー構成はNEXというよりα風だ

α7R、α7ともにメニュー構成はNEXというよりα風だ

表示方式を変更すればトップ画面だけNEXのようなタイル表示にできるが、この先のメニューはα風の構成になっている

表示方式を変更すればトップ画面だけNEXのようなタイル表示にできるが、この先のメニューはα風の構成になっている

基本的にα7Rとα7とでメニュー内容は同じだが、多少の差がある。そのひとつが電子シャッターのオン/オフ切り替えだ。α7では電子先幕シャッター設定がある。また位相差AF用の素子を内蔵したα7では、位相差AFの有効エリアの範囲表示をさせることもできる

基本的にα7Rとα7とでメニュー内容は同じだが、多少の差がある。そのひとつが電子シャッターのオン/オフ切り替えだ。α7では電子先幕シャッター設定がある。また位相差AF用の素子を内蔵したα7では、位相差AFの有効エリアの範囲表示をさせることもできる

 画素数とローパスレスの組み合わせで画質を追求するα7Rと、位相差検出AFとコントラストAFとのハイブリッドAFで高速なAF動作と追従性を得られるα7とで目的にあわせて選べる。

 特にα7のAFスピードはかなり速いので、従来のαユーザーが乗り換えても不満は少ないだろう。まだフルサイズに対応したEマウントレンズが少ないので完全に乗り換えるのは難しいが、Aマウントレンズ用のアダプターも用意されているので徐々に以降していくのもありだ。

 α7Rの本体サイズは幅126.9×奥行48.2×高さ94.4mm、重量は407g(本体のみ)と、フルサイズ素子を採用するデジカメとしてはミラーレスということもあり、驚異的に小さくて軽い。

 ミラーボックスがないため、かなり薄くできており、銀塩時代の一眼レフのような薄さだ。35mm版フルサイズ素子採用しながらも銀塩時代の一眼レフと変わらない大きさのボディーはデジカメの1つの到達点と言っても差し支えないだろう。

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