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プロライターがソニーRX10に見るデジタルの可能性

2013年12月01日 12時00分更新

文● 四本淑三

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外部マイクをつなぐと録音レベル設定可

 最初はその存在さえ知らず、使い道も想像できなかったチルトするディスプレーですが、撮影の終わりに近づいてやっと「そういや、これムービー撮るのに便利じゃないの?」と、やっと気がついた次第です。せっかくご配慮いただいたのに、最後まで気が付かなくて申し訳ありませんでした。

 RX10には内蔵ステレオマイクのほかに、プラグインパワー対応のステレオマイク入力もあります。ここにマイクを接続すると録音レベルの設定ができるというのも、デジタルカメラとしては本格的です。それなりのマイクをつないでマイクスタンドに立てれば、ステージのムービー撮影に使えそうですし、ちょっとしたライン録音にも重宝するでしょう。


KORGの「littleBits Synth Kit」のアウトプットをそのままRX10に入れて撮影。いわゆるガジェット系楽器のプレイ動画撮影にも威力を発揮しそうです。

内蔵ステレオマイクはストロボの後ろ、マルチインターフェースシューの両脇に。楕円形状とメッシュの感じがまるで昆虫の感覚器のようです

マイク入力とヘッドホン出力に、ローランドの「CS-10EM」(※)をつないでリハを録画している模様。これは普通のイヤホンのように耳に付けるだけでバイノーラル録音でき、かつモニターもできてしまうスグレモノです。ソニーの皆様に遠慮しながら使わせて頂いております

(※)http://www.roland.co.jp/products/jp/CS-10EM/

外部マイクを接続すると録音レベルの設定が可能となり、0~31の32段階で設定できます。別の画面でヘッドホン出力の音量調整も可能なので完璧です。録画形式はAVCHDとMP4が選べますが、AVCHDの音声記録形式はDolby Digital、MP4はAAC-LC。できれば音声記録形式にはPCMも欲しかったかなぁ……などと申し上げてみます

録画中のモニター画面にレベルメーターを表示できまして、ファンクションメニュー設定に先の「録音レベル」を登録すれば、録画中もレベルが調整できるのは親切だなと思いました。ただ録画中にヘッドホン出力の音量を調整する方法が見当たりません……

Wi-Fi接続の便利さ

 さて、撮ったら画像は転送するわけですが、最近のソニー製カメラでお馴染みのWi-Fi接続機能は、やはり便利です。スマートフォンにアプリ「PlayMemories Mobile(※)」をインストールしておけば、リアルタイムに画像をモニターしながらリモート撮影ができる上に、撮ったはしからスマートフォンに画像を転送してくれる。iPodを持っていけば、現場で簡単に画像チェックができます。ただ、RX10は静止画のみで動画の撮影に対応していないのですね、残念ながら。

※ http://www.sony.jp/camera/playmemories/mobile.html

 その日に撮影した写真、動画のデータをWi-Fiでまとめて転送する「パソコン保存」もよろしゅうございました。パソコン側に「ワイヤレス自動取り込み(※)」という、そのまんまな名前のアプリをインストールして、接続するカメラを登録しておけば、あとはカメラを家のWi-Fiルーターに接続するだけ。そのルーターにつながっているパソコンを探して、勝手にデータを転送してくれる。転送速度はそれほど速くないものの、転送が終わると勝手にカメラの電源が切れているので、手間いらずなのが何よりです。

※ http://support.d-imaging.sony.co.jp/imsoft/Mac/pmou_jp.html

RX10側のメニューから「パソコン保存」を実行して、ルーターにつながったパソコンを探し始めている様子です

探し当てられたパソコン側は自動的に取り込みソフトが起動し、指定したディレクトリにデータが保存される。こんな便利なソフトをMacOS Xにまで用意して頂いてありがとうございます

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