しびれるシャッター音の低さ
さて、スタジオです。使い始めて「そのカメラ、カシャっとかパチっとか音出ないの?」と言われて気付いたのですが、シャッター音が低い。もう「カタッ」という僅かな音しかしない。フォーカルプレーンシャッターの「バサッ!」という走行音もなければ、「ガツン!」というミラーショックも無い。見た目は一眼レフなので、これは撮られる方も意外でしょう。
※ このページの画像はすべて RX10 の設定 "画質:FINE/画像サイズ:20M/縦横比: 3:2" で撮影されたものです。
そこで「ハッ!」と気付いたのが、RX10はステージ撮影に向いているのではないかという事です。ステージ撮影に音の大きなカメラは嫌われますが、これなら大丈夫でしょう。大口径ズームレンズと低照度に強い処理系の性能を合わせれば、これはもう鬼に金棒のような。早く試してみたいものです。
ただし、アウトフォーカス部のコントロール、いわゆる「ボケ」に関しては、1インチセンサーということもあって、そこから期待できる以上のものはありませんでした。これは物理的にやむを得ません。
フォーカスモードについては、私はマニュアル操作を併用する「DMF」で使っています。シャッター半押しにしながらフォーカスリングを回せば、電子ビューファインダーで合焦した箇所が自動的に拡大するという仕組み。このシャッター半押しを続けながらフォーカスリングを回すという不自然な動作にさえ慣れれば、ピント合わせは快適です。電子ビューファインダーの画素数も「α7」に比べると少ないですが、ピントを合わせる道具としては、十分に用が足りていると思いました。
カメラとは関係のない話ですが、今回借りたスタジオには巨大ディフューザー付きで蛍光灯光源の「RIFA-F 90×160 MAX」が2セット置かれていました。最近のスタジオ事情に疎いので「こんなんで大丈夫か? 特に光量とか色温度とか」と不安だったわけですが、高感度域が常用でき、ホワイトバランスが調整できるデジタルカメラの撮影には、ぜんぜん不都合がない。むしろ静物・人物撮影ならストロボより使いやすい。スタジオ撮影がこんなに楽なんて、いい時代になったものです。
