アスキークラウド12月号(10月24日発売)の特集「パズドラ・艦これ『没頭』ビジネスの正体」でも取り上げたように、全世界で累計17億ダウンロードを誇るスマホゲームアプリ「アングリーバード」の日本での本格展開が始まった。
フィンランドに本社を置くロビオ・エンターテインメントは今年4月、日本オフィスを開設。3Dアニメーション映画を全世界で公開する2016年7月に向けて、日本で漫画やゲームなどのコンテンツを展開するという。
しかし、同社のペーテル・ペステルバッカCMOが「米国や中国では10人に9人がアングリーバードのキャラクターを知っているが、日本は違う」と語るように、3~4兆円とも言われる巨大な日本のキャラクタービジネス市場で生き抜くことは至難の業。そこで、光明になりそうなのが、国内2100万ダウンロードを突破した「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)とのコラボだ。
アングリーバードがパズドラとゲーム内コラボイベントを開催した結果、日本のAppStoreの無料ダウンロードランキングにおいて、圏外から一時23位まで急上昇。集客効果も如実に現れた。加えて、パズドラとアングリーバードの両ゲーム内でアングリーバードのお絵かきイベントを告知したところ、ロビオの予想を上回る170人の集客に成功した(人数はイベント開催日の11月23・24日の2日間合計)。ロビオ・エンターテインメント日本オフィスの広報担当は「イベントの存在をアプリ内のバナーで知って、子どもが両親に行きたいとお願いしたケースもあった。ゲーム内メディアの強さを改めて感じた」と笑顔を見せる。ゲーム内メディアの成功を味わったロビオが今後、どんな展開をするのか注目したい。