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え~ぶい! 第3回

Studio Aでいろいろな音の違いを試した

試練か至福か!? ラブライブ!で俺たちの耳力を判定

2013年12月05日 11時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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テーマ1/STUDIO MASTERの音ってどうなの?

 ではひとつ目のテストから。まずはやっぱり『ラブライブ!』ということで、e-onkyo musicで配信が開始された“TRUE STUDIO MASTER”版と、CDとしてすでに販売されている音源の差を比べてみる。e-onkyo musicで配信されているラブライブ!の音源は、スタジオでエンジニアがミックスダウンしたマスター音源をそのまま配信するもの。

Image from Amazon.co.jp
ラブライブ! μ's Best Album Best Live! collection 【Blu-ray Disc付 通常盤】

 音作りの違いはもちろんだが、品質的にも24bit/48kHzとなっており、情報量も一般的なCDに収録されている16bit/44.1kHzより豊富だ。ここでは、Studio Aに設置されているMacBook Proに、e-onkyo musicでダウンロードしたファイルと、オカモト所有のCD『ラブライブ! μ's Best Album Best Live! collection』からリッピングしたファイルを使用して聴き比べた。

 まずはテスターの耳を慣らすという意味もこめて、どちらの音源を再生しているかを明示した状態で試聴。CD版→TRUE STUDIO MASTER版の順番で、交互に2回試聴してもらおう。試聴しながら書いてもらったコメントは以下のとおり。

試聴曲(1) ラブライブ! μ's 1stシングルから『友情ノーチェンジ』
テスター 千駄木 オカモト ニシマキ 荒井
違い ×
自信 あり なし なし あり
コメント CD品質の音源はモヤモヤしていて抜けが悪い印象。TRUE STUDIO MASTER版は少し大人しいかなぁ。 あんまり差がないんじゃないの。TRUE STUDIO MASTER版のほうが多少クリアーな感じがしたくらい。 TRUE STUDIO MASTER版は、ひとつひとつの音がよく聴こえた気もしますが……、ちょっと自信ない。 TRUE STUDIO MASTER版は滑らかで音の深さも感じられるが、正直特に大きな差はないんじゃ!?

 とのっけから若干不安な印象。本来楽しむために来ているのだが、いきなりテスト的なことをやらされる破目になってしまって、メンバーの表情も若干硬かったりする。

 実は再生してみて、CD用の音源とTRUE STUDIO MASTER版の音源で、音圧に差があることが判明。筆者はメンバーの背後から、パワーアンプのメーターを見ていて、ふれ幅の違いに気付いていたのだが、この点には特に機材には目を向けず、聴くことに集中していた荒井もいち早く反応していた模様。

 そして編集部のラブライバーから熱烈なリクエストがあった2曲目『Snow halation』のコメントでは、メンバーのほぼ全員がその違いに反応。スタッフの吉町さんの提案もあり、ここからは同じぐらいの音量に調整してもらう形で試聴を進めることにした。

試聴曲(2) ラブライブ! μ's 2ndシングルから『Snow Halation』
テスター 千駄木 オカモト ニシマキ 荒井
違い
自信 あり あり なし あり
コメント CD音源のほうが音が大きい。TRUE STUDIO MASTER版は予想以上のクリアさ。息遣いなんかも再現。大人しいけど声がよく前に出る。というか横に座っている荒井のオタ芸が気になる。 このソースは明らかに違いを感じる。なんというかCD音源は狭い室内で収録された雰囲気で少しこもっている。ハイレゾは呼吸を感じるようでかなり生々しい。 CDの音源は音が少し大きく聴こえる(特にボーカルが)。TRUE STUDIO MASTER版のほうが、ボーカル以外の伴奏部分がしっかり聴こえてきて好印象。 TRUE STUDIO MASTER版のほうが明らかにバランスがいい!(CD版のバランスに難がある?) 音源による差は『友情ノーチェンジ』よりかなりわかりやすかった。

 1曲目の試聴を終えて耳が慣れてきたのか、それとも数ある楽曲の中でも、ラブライバーの一番の好物といえる名曲ということで、耳が自然に敏感となるのか、違いには参加メンバーの全員が反応。特に千駄木には、隣のメンバー(荒井)の微妙に違った動きまで確認しながら聴く余裕が生まれてきた。

 聴いていると確かにベースの質などに明らかな違い。空間の広がりの違いを指摘したオカモトは「CDの音源は室内にいるような印象だけど、PVを見ると屋外。なんというかPVに合わせて音の広がりまで調整してるんじゃないの」とマニアックな指摘まで飛び出す。

 テンションも上がってきたところで、3曲目『もぎゅっと“love”で接近中!』に。

試聴曲3 ラブライブ! μ's 4thシングルから『もぎゅっと“love”で接近中!』
テスター 千駄木 オカモト ニシマキ 荒井
違い ノーコメント
自信 なし なし あり あり
コメント ニコのあざとさでわからない(笑) CD音源との違いはある。特に最初の3人ずつでボーカルをとるところは、一人ひとりの声色の違いが聴こえ分けやすくなってきた印象。 全体的にCDのほうが高域が前に出てくる印象を受けた。TRUE STUDIO MASTER版は音数が多いフレーズで低音がよく再現されている。 TRUE STUDIO MASTER版の低音の響きがすごくスムーズ。最低音が切れてつぶれるといったことがない。高域の広がりも優れる。CDは本来のバランスじゃないんだろうなと思えてくる。

 ここまで聴いてくると、筆者もStudio Aの環境がソースにとても敏感に反応するという点を実感してくる。音の奥行き感、広がり、そして空間の変化など、CD音源とTRUE STUDIO MASTER版の違いを認識しやすい。たとえば、ソースの冒頭からしばらくすると、ローエンドからせりあがってくるような低域が入るが、その音階の変化も滑らか。最低域もきっちり出ており、音に深みを感じるといった感じだ。

 人によって感じ方は違うが、ハイレゾ音源の魅力というのは確かにあるというのが結論。その違いを最高のシステムで体験してみたいという人はStudio Aにお気に入りの音源を持ち込んで、ぜひその魅力を体験してほしい。

オカモト的には、このポーズをさせといて、『夏色えがおで1,2,Jump!』をかけないのは何事かとか、「ことりちゃんのソロのある『Wonderful Rush』を聴かせろなどいろいろ意見もあったようだが。一応は盛り上がってきた。

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