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ドコモが感じるLINEの脅威

2013年11月28日 07時00分更新

文● 寺田祐子(Terada Yuko)/アスキークラウド編集部

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dショッピング

 NTTドコモは昨年12月、ECサイト「dショッピング」をスタートさせた。およそ10万点の取り扱い品目があり、最近は日用品や食品、医薬品、家電、衣料品などラインアップを拡充。2013年2月にはNTTドコモ以外のキャリアユーザーが利用できるようになる。NTTドコモスマートライフビジネス本部マーケットビジネス推進部の倉田 泰コマースサービス担当部長に、dショッピングの戦略と今後の展開について話を聞いた。

──キャリア発のショッピングサイトとしての魅力は何だと思でしょう。

 携帯電話の契約情報を利用するので、安心して利用いただけ、かつ簡単に始められます。dショッピングを利用する時に住所や電話番号などの入力は不要です。そういう意味で、普通のECサイトより使いやすい。ECサイト初心者でも気軽に始められる点が特徴です。

 ドコモのiPhone 5s/5cには最初からdショッピングのアイコンを組み込んでいるので、iPhoneユーザーにも利用して欲しいですね。9月20日から取り扱いを開始したばかりなのでまだ数字は公開していませんが、当初の想定より多い印象を抱いています。dショッピングの便利さを感じてほしいと思います。

──魅力を高めるために検討されていることがあれば教えてください。

 まずは何より、取り扱い点数を増やします。400以上のブランドを揃えるファッション通販サイト「dファッション」を10月からスタートしましたが、今後もラインナップを拡充していきます。

 アニメやゲーム、ショッピングなどを統括するスマホ向けコンテンツ配信サービス「dマーケット」は、「普段使いのショッピングセンター」になることを目指しています。イメージとしては、いわゆる郊外型のショッピングモール。日用品もあれば旅行も洋服もあり、音楽、書籍なども揃えてあり、1日中遊べる。dマーケットも同じように、アニメやゲーム、ショッピングなど1日遊べるコンテンツを用意しながら、相互にお客さまを送りあう体制を確立していきます。

 また、来年の2月末にはドコモIDの開放強化に伴い、ブラウザベースですがdマーケットを他キャリアからも利用できるようにします。ここでしか買えないオリジナル商品や特典をつけての販売なども検討していきたいですね。

──LINEのECサイト参入についてはどのようにお考えですか。

 同じスマホでECサイトを展開するという意味でLINEは確かに脅威ですが、現状が見えないのでなんとも言えません(10月30日取材時)。LINEにはプッシュ型通知でユーザーに情報を送れるという強みがありますが、やみくもに情報を送るとユーザーに拒絶されてしまうでしょう。お客さまの欲しい情報をうまくつかんで提供するリコメンドが重要。我々は、うまくリコメンドする仕組みを確立していきたいと考えています。

 アスキークラウド1月号(11月24日発売)の特集は「対アマゾン 流通本土決戦」。リアルとネットの境を越えて繰り広げられる「対アマゾン」の顧客争奪戦の現場をリポートしている。


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