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購入を迷う理由がない、完成型となった新型「iPad mini Retina」

2013年11月21日 10時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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「Retinaディスプレイ」は黄色いか?

 開封直後の話だ。iPad mini Retinaディスプレイモデルを初めて起動した際、最初に行なう初期設定は白地に黒文字中心の表示で、妙に画面が黄色く見えた。実際、色温度が低すぎており「これは仕様か、それとも“ハズレ”か」と迷ったほどだ。

開封直後の筆者所有iPad mini Retinaディスプレイモデル。編集氏ともども「黄色い」と連呼していた

 しかし、編集部のiPad mini Retinaディスプレイモデルと比較すればいいかと持ち歩いていたところ、30分ほどで色温度が落ち着き始めた。この状況からすると、初期段階ではいわゆる「黄ばみ」を感じるディスプレーが多いかもしれない。

 一方、色温度が落ち着いてからの発色は、フラット気味でやや赤が弱く、青色が強い。青味を帯びているほどではないため、発色そのものについては満足いくものだ。ただそれでも、アップルの直営店「Apple Store,Ginza」店頭にあったデモ機などと見比べた限りでは、ちょっと色が薄いかなと感じた。iPad mini Retinaディスプレイモデルがほしい方は、個体差のある製品を購入する可能性がある点を頭に置いておくべきだろう。

初回起動から30分ほど経過したところで色が落ち着き始めて、数時間経過した時点で安定した印象

最高輝度/最低輝度のチェック

 ピクセル密度が増すほど画面の明るさを得るためにLEDが必要になり、最終的に消費電力の増加につながるため、最高輝度に関する判断はなかなか難しい部分だが、iPad mini Retinaディスプレイモデルはバランスが取れているようだ。

 屋外でチェックしたところでは、iPad mini Retinaディスプレイモデルは、iPad Airよりも最高輝度が高く、また最低輝度はiPad Air並みに低い印象。この状態を、屋外でも使用するデバイスという位置づけの輝度設定と見た場合、iPad Airは屋内主体と考えられ、両者の差別化のスタート地点とも判断できそうだ。

横画面にした場合は、文庫本(A6/105×148mm)サイズの感覚で読める。セリフなどのネームはもちろん、ルビも拡大せずに視認可能。サンプルとして利用したのは、佐藤秀峰先生の「ブラックジャックによろしく」(漫画 on web)

小説のルビも判別しやすく読みやすい。サンプルとして、「軍艦金剛航海記」(芥川龍之介)を利用した

326ppiと画素密度の数値が高いため、普段使いの距離ではまずドットを意識することはないだろう


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