用途によって変えられる3つのスタイル
ハードウェアそのもののスペックには驚くべきものはほとんどないが、YOGA TABLET 8の素晴らしさは、極めて標準的で不満のないスペックながらも、タブレットを使うさまざまなシーンを前提に考えたインダストリアル・デザイン特性により、その使い勝手が大幅に改善されていることだ。
筆者が現在使っているスマホはソニーモバイルの「Xperia Z Ultra LTE」。重量は大台を超えた212g。画面サイズが6.44インチもあるので、“ファブレット”という表現が正しいだろう。
そして、同じく発売日に購入した「Nexus 7 LTE」(7インチ液晶で実測298g)。アップルマニアが言うメチャクチャ軽いという評判を鵜呑みにして速攻で買った「iPad Air」(9.7インチ液晶で実測477g)。
今回、衝動買いしたYOGA TABLET 8は8インチ液晶を採用し、microSDカード込みで実測399g(スペックでは本体のみで401g)。iPad Airは、歴代のアップルユーザーが従来のiPadに比較してもの凄く軽いと感じたということであり、絶対重量の477gは、めちゃくちゃ軽いと期待して持つと大きく期待を裏切られる重量だ。
人間が手に持った時の感覚は意外といい加減なモノで、実際には形状や色、そして重量バランスが大きくその感覚に影響を与えるものだ。YOGA TABLET 8は、円筒形のバッテリーシリンダーを採用することで、“のっぺりした板状”のタブレットが多い中、一風変わったユニークな外観と、タブレットユーザーが今まであまり感じることのなかった重量バランスの大事さを教えてくれる。
外観的にも構造的にもYOGA TABLET 8に一番よく似ているのはAppleのWireless Keyboardだろう(^_^;) 。しかし、机の上にただ置いて使うキーボードでは、その個性的な形状の効果をまったく発揮できないが、人間が手に持って使うタブレットではその個性的な形状がユーザーインターフェースの改善に著しい効果をもたらしていることが分かる。
YOGA TABLET 8は筆者の自宅のキッチンスケールで測定したところ、スペックより軽い399gだったが、実際に手に持ってみると、筆者の持っているタブレットの中では最も軽いNexus 7(298g)と100gも重量差があるとはとても思えない。
タブレットの構成部品の中でも重いバッテリー部分を手のひらで受けて、親指と残りの4本の指とでYOGAを挟むように安定して持つことで実質以上に軽く感じるのだ。
そしてバッテリーシリンダー部分をグリップするだけで十分タブレット全体を楽に確実に支えることが可能なので、親指が液晶画面上に伸びてコンテンツの邪魔をすることがない。
タブレットを手持ちで、電子ブックリーダーやウェブ閲覧に使う場合はその効果が遺憾なく発揮される。これがタブレットの基本である「ホールドモード」だ。
そしてバッテリーシリンダーの一部としてデザインされているリトラクタブルなスタンドを引き出すと、デスク上にYOGA TABLET 8を置いてキーボード入力したり、タッチ操作でウェブアクセスをする場合に最適な設置モードである「チルトモード」にトランスフォームさせることができる。
さらに、チルトモードの状態の液晶画面を手前から約90度引き起こし、YOGA TABLET 8を完全に直立させて180度手前に回転させると、ムービー再生などに最適な「スタンドモード」に早変わりする。動画の再生鑑賞やフォトフレームアプリにはピッタリだ。

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