Windows 8.0から、ネットワークに対して「従量制課金接続」かどうかを設定できるようになった。これは携帯電話のネットワークのように、通信量に応じて課金が行なわれるネットワークを指し、この機能を利用することで、バックグラウンドで行われる通信を抑制できる。
Windows 8以降で搭載された「従量制課金接続」という機能を利用することで、モバイルデータ通信の利用時にファイル同期などを抑制し、通信量を節約することが可能になる
Windows PCをテザリングでネットに繋ぐときなどに
機能をオンにすることで、通信量を抑制できる
最近の日本では純粋な従量制課金はほとんど存在しないが、LTEによるモバイルデータ通信のように、定額制であっても月7GBのような通信量を超えると、速度制限が発生するなどの制約があるサービスは少なくない。
こうしたサービスをモバイル無線LANルーターやスマートフォンのテザリングなどで利用するとき、Windows PCでは大量のデータを消費しがちだ(たとえばSkyDriveでのファイル同期など)。今回は、ネットワークの従量制課金の仕組みを見ていくことにしよう。
Windows 8の従量制課金接続とは何?
従量制課金接続は、ネットワークに対して設定される「属性」で、無線LANやモバイルブロードバンド(LTEなどの携帯電話系のネットワーク接続)に対して設定することができる。これを設定したネットワークに接続した場合、以下のような通信の抑制が自動的に行われるという。
Windows Update:優先度の高いアップデートのみをダウンロード
Windowsストア:アプリのダウンロードや更新を停止
スタート画面:タイル情報の更新が停止
オフラインファイル:同期処理が停止
(マイクロソフトサイト 従量制課金接続:FAQより)
なお、この通信の抑制動作は、自動的に行われるものでユーザーがオン/オフすることはできないようだ。Windows Updateは、おそらくセキュリティ関係で緊急とされるようなアップデートはダウンロード対象になる。ただ、それ以外はどこまでが「優先度が高い」のかはっきりしない。そもそもすべてのアップデートに関して優先度を公開していないからだ。
ただし、単に「重要」となっているだけでは、ダウンロードするわけではないようだ。実際にインストールを行なうかどうかは、Windowsアップデートの設定に依存する。また、オフラインファイルの同期処理には、SkyDriveの「オフライン利用」を指定したファイルの同期処理も含まれるようだ。
このほか設定により、SkyDriveや設定の同期(Windows 8.1ではSkyDriveの機能の一部)、検索機能(統合されたBing検索によるインターネット検索)に対して従量制課金接続時にどうするかをユーザーが指定することができる。
従量制課金接続は、もともと携帯電話のネットワークを使うモバイルブロードバンド用に考えだされたものだ。Windows 7までは携帯電話のネットワークを利用するにはダイヤルアップネットワークしかなかった。ダイヤルアップはユーザーが接続、切断を手動で行うため、従量制課金の場合でもユーザーが自分で判断して切断すればよかったが、Windows 8からは、システムにモバイルブロードバンドが統合され、Windowsがその接続を自動で管理できるようになった。
このためユーザーが無線LANを利用しているつもりでも、通信状態が悪くなって、自動的にモバイルブロードバンドに切り替わってしまう可能性がある。このときに従量制課金だと、Windowsがバックグラウンドで行っているさまざまな通信により、高額な請求が行なわれてしまう可能性が出てきた。これを防ぐため、Windows 8からは、ネットワークに対して従量制課金かどうかを設定できるようになったわけだ。

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