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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第29回

3Dプリンタ、ホログラフ、求心力のあるコンテンツ投入の場所とは?

2013年11月15日 09時00分更新

文● 前田知洋

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 3Dプリンタや立体映像、ITニュースやトレードショーなどでは、よく目にします。しかし、日常の中への浸透や普及がイマイチな気が……。たしかに、自宅で実弾が発射できるピストルをプリントできちゃうのは刺激的かもしれません。しかし、ちょっとギーク(オタク)な世界過ぎると思うのです。

 もちろん、こうした3D技術は、工業製品のプロトタイプや医療分野での応用は期待したいところ。でも、今回はエンターテイメント関連のマーケットを考察してみます。いくら3D技術が最新で立体のテクノロジーといっても、人々の心をつかむには、ちょっとしたポイントがあるんです。

アメリカの最新のオモチャ

 先日、友人がアメリカの最新のオモチャを持って遊びに来ました。A4ほどのサイズをステージに見立て、登場するキャラクターが惑星を隕石から守るという、ストーリー仕立てのちょっとしたエンターテイメント。映像の中の小さな光線中が実物になったりと、マジックを使った演出もあります。

 舞台や道具立ては、アメリカ製品らしいアバウトな造りですが(笑)、ザックリとした印象を言えば、テーマパークのアトラクションが家に来ちゃった衝撃……、でしょうか。

あのテーマパークでも使われている原理。生まれは150年前!?

 最新といっても、この映像が宙に浮かぶ原理は「ペッパーズ・ゴースト」と呼ばれた、150年ほど前のマジックの原理です。

世界初のホログラフ?!「ペッパーズ・ゴースト」

 じつは、この「ペッパーズ・ゴースト」の原理、ディズニーランドのアトラクション、ホーンテッド・マンションの幽霊たちのパーティシーンに使われています。この原理の肝は、舞台下の元々立体である役者を投影するので、観客席からも立体に見えるという部分です。大掛かりだけどシンプルな構造、それがペッパーズ・ゴーストが現代の人気アトラクションで使われている理由でもあります。

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