一方、イベントの中では、3つの最新研究成果について紹介した。
Excelで集計したデータを地図上にマッピングする
Power Map Preview for Excel 2013
「Power Map Preview for Excel 2013」は、Excelで集計したデータを地図上にマッピングする技術。Excelで集計した2008年の北京オリンピックのデータから、メダルを獲得した人が中国のどの県から出身した人が多いのかを表示。メダルの種類ごとに表示したり、オリンピックが進行するに従い取得したメダル数を地図上に、時系列で動的に表示したりといったことが可能になる。様々な分野において利用できるものであり、来年には製品に反映できるとしている。
会話をリアルタイムで翻訳して音声合成で発声
Speech to Speech Translation
また、「Speech to Speech Translation」では、中国語で話している言葉を、リアルタイムで英語に変換して音声合成で発声。その返事を英語ですると、中国語にリアルタイムで翻訳し、音声合成して話すというもの。異なる言語を話す人が自然に会話できるようになるというものだ。音声認識、テキスト翻訳、パーソナライズ音声合成し、さらに、発言している人の声の特性を失うことなく、発声するのも特徴だ。
Kinectを通じて手話を翻訳し文章を表示
Kinect for Sign Language
さらに、「Kinect for Sign Language」では、Kinectを通じて手話を中国語に変換して表示。健常者との会話ができるようにしている。またこれにSpeech to Speech Translationを組み合わせると、英語を話す健常者との会話も可能になる。
「これらは、今後のコミュニケーションを変える成果になる。中国語では似たような発音の言葉については、まだ間違って翻訳するものもある。その点に改善を加えている。今後3年間で言葉の壁というものがなくなっていくだろう。手話を翻訳できる技術は、数百万人の聴覚障害者を助けられる社会貢献につながる技術である。生活や仕事を改善し、問題を解決し、社会を解決するための技術を提供していきたい」などとした。
デバイス&カンパニーへと変革するマイクロソフトにおいて、マイクロソフトリサーチの役割は重視されそうである。日本人研究者が在籍するMSRAにおいても、それは同じだといえよう。
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