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複数台を管理できる「Tintri Global Center」も投入!

ティントリ、VM数重視の新モデル「T600シリーズ」を追加

2013年10月31日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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10月30日、仮想化ネイティブを謳うストレージ「Titri VMstore」を展開するティントリジャパンは2014年の事業戦略説明会を開催した。国内では新たに2社のパートナーを追加したほか、新製品「T600シリーズ」やストレージ管理プラットフォーム「Tintri Global Center」を投入する。

日本市場でも新たに2社のパートナーを追加

 事業戦略の説明を行なったティントリジャパン 職務執行者社長 河野通明氏は、グローバルでは出荷総台数650台を実現し、日本市場でも順調に顧客を増やしているというビジネスの概況を説明。河野氏は、「うれしいのはリピートオーダーを堅調にいただいていること。グローバルでは28台、日本でも7~8台というお客様が現れている」とアピールした。また、米ティントリではエクゼクティブチームも刷新し、創業者兼CEOのキエラン・ハーティ氏がCTOにスイッチし、技術開発に専念することになったという。

ティントリジャパン 職務執行者社長 河野通明氏

 日本では既存の4社に加え、今回新たにネットワンパートナーズ、富士通エフサスの2社を販売パートナーとして加え、計6社の体制になった。2014年は、「市場と顧客に選択肢を提供」「アライアンスの強化」「新機能の追加」「可視化、知名度の一層の向上」「ハイタッチ活動」の強化などを進める。「実は昨年から事業戦略はほとんど変わっていない。1年やってみたら、きわめて現実的な戦略だった」(河野氏)。加えて、ハイタッチ強化を進め、顧客との直接対話を進めていきたいと述べた。

よりVM数重視した新モデル「T600シリーズ」

 新製品としては、4世代目のVMstoreプラットフォーム「T600シリーズ」が発表された。T600シリーズは実効容量33.5TBで最大2000VMをサポートした「Tintri VMstore T650」、実効容量13.5TBで最大500VMをサポートした「Tintri VMstore T620」が用意される。なお、実行容量13.5TB、最大1000VMをサポートした旧モデルのT540は併売される。

4Uの新筐体を採用した「Tintri VMstore T600シリーズ」

 旧モデルが3Uだったのに対し、4Uの筐体を新たに採用。既存の実績を踏まえ、SSDよりも、HDDの台数の比率を高くしているのが特徴となっている。米ティントリ テクノロジー&ストレージアライアンス担当 副社長 レックス・ウォルターズ氏は新プラットフォームの「ハードウェア面ではそれほど変わっていない。容量ではなく、お客様にとって重要な仮想マシンの台数を拡大した」と強化ポイントを説明した。

米ティントリ テクノロジー&ストレージアライアンス担当 副社長 レックス・ウォルターズ氏

 内蔵ソフトウェアである「Tintri OS」も2.1にバージョンアップし、HAのフェイルオーバー時間を改善した。ウォルターズ氏は「多くの場合、60秒以内に抑えないと、タイムアウトになる。今回はヘビーなワークロードでもHAのフェイルオーバーを25秒に抑えた。ほんの数秒だけど現場では重要」とアピール。また、SNMPやSyslog、LACPに対応し、トラブルシューティングやソフトウェアアップグレードなども改良された。異バージョンのレプリケーションも可能になったという。

 さらに複数台のTintri VMstoreを統合管理できる「Tintri Global Center」が発表された。最大32台のVMstoreをサポートし、過去30日間のVMstoreおよびその上で稼働する仮想マシンの詳細な性能情報、容量、データ保護のステータスなどを提供する。「vCenterからはストレージのパフォーマンスしかわからない。Tintri Global Centerではさまざまな性能値をモニタリングできる」(ウォルターズ氏)。

 Version 1.0では監視とレポーティングのみだが、将来的にはREST APIを提供し、監視、レポーティングにとどまらず、プロビジョニング、クローニング、スナップショット、レプリケーションなどの運用管理を外部から実現できるようになるという。ポリシーベースによるパフォーマンスに基づいた負荷分散機能をTintri Global Centerから集中管理することが可能になる。Tintri Global Centerの出荷開始は年末の予定となっている。

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