荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第326回

秋空の下でじゃれ合う多摩の猫たち

じゃれあったり戦ったりする猫を撮る

　さて猫写真に戻る。

　せっかく何匹も顔を出してくれたのだから、猫模様がわかる写真を撮ってみよう。

　まずはそろりそろりとすれ違う猫。実はこの2匹は折り合いが悪く、一触即発だそうな。で、そーっとすれ違うのである。黒白猫の前を通るときだけ、スピードを落として忍び足になってて面白い。その忍び足な写真をどうぞ。

そーっと通り過ぎるの図。姿勢を低くして足をゆっくり出しつつ、奥の猫を気にしてるのがわかる（2013年10月 オリンパス OM-D E-M5）

　でも、基本的に猫たちは遊んだり離れたりしつつも我関せずな姿勢を保っていて面白い。

互いに我関せずの3匹。真ん中の猫にピントを合わせてみた。短毛できりっとしてて精かん。耳には去勢済みを示す切り欠きがある（2013年10月 オリンパス OM-D E-M5）

　最後は猫同士の絡み合いで締めよう。つつつっと寄っていったミケがパンチを食らわせようと猫パンチを出した瞬間。身体がぐいと前に伸びてえいっと手が伸び、黒白の方は「やられる！」と目を閉じてアゴを引いております。

　まあじゃれあってるようなものですな。

えいっと猫パンチを出した瞬間を捉えてみた。「やあっ」って挨拶してるようにみえなくもないですが、まあ挨拶みたいなものかもしれません（2013年10月 オリンパス OM-D E-M5）

　元気に走り回ったりじゃれあったり戦ったりする猫を撮るときはシャッタースピード優先にして、日差しが当たる明るい場所では1/1000秒くらいで、曇ってたり日差しがかげっててあまりシャッタースピードを上げるとISO感度があがりすぎるーっ、てときは1/250～1/320秒くらいで連写してみるのがお勧め。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』（玄光社MOOK）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/