高速ターマックに挑戦のデイ1
8月24日、デイ1。朝からどんよりした雲が覆っていて、今にも一雨来そうな空模様だ。9時6分、ゼッケン7をつけた諏訪姫ランサーが丹後文化会館サービスパークをスタート。いよいよ丹後半島の超高速ターマックロードに挑戦する!
SS(距離) | ステージタイム(トップ差) | クラス総合タイム(トップ差) |
---|---|---|
SS1/奥寄線Ⅰ (4.54km) | 3:24.4(+6.1) | 3:24.4(+6.1) |
SS2/成相線Ⅰ (8.24km) | 7:36.7(+12.5) | 11:01.1(+17.9) |
SS3/角突山線Ⅰ (9.58km) | 7:18.9(+13.4) | 18:20.0(+31.3) |
まずはSS1、様子見でペースを控えめにアタックした諏訪姫ランサーは、クラス10番手タイム。しかしSS2からアタックモードに切り替わり、5番手タイムを叩きだして一気にクラス5位の位置へ。初めてのターマックラリーとしては上々の滑り出しだ。今回のイベントではクラス6位入賞を目標にしているが、このまま順調に行けば入賞圏内に残ることができるはずだ。
SS(距離) | ステージタイム(トップ差) | クラス総合タイム(トップ差) |
---|---|---|
SS4/奥寄線II (4.54km) | 3:22.4(+5.0) | 21:42.4(+34.5) |
SS5/成相線II (8.24km) | 7:45.1(+14.8) | 29:27.5(+45.9) |
SS6/角突山線II (9.58km) | 7:23.7(+21.7) | 36:51.2(+1:04.8) |
デイ1、2ループ目。依然として諏訪姫ランサーは、JN-4クラス中段グループのタイムをコンスタントに刻み続ける。SS6では中盤から雨が降り始めたために、ペースを落として8番時計となったが、クラス総合タイムでは6番手をキープしている。
よしよし、これは予想以上の好走だ。先頭グループには及ぶべくも無いが、中段グループでなら充分に勝負ができている。今年は出場するイベントを選んでのスケジュールだけど、もしもシリーズを追いかける場合でも、これなら戦略の立てようはある。桑田選手にとっても、今後のための大きな経験となるはずだ。
このままいけば5~6位あたりでフィニッシュすることができそうだけど、そうは簡単に行かないところがラリーというモータースポーツの怖いところ。それは2回目のサービスを終わり、3ループ目に舞台が移ったところで発生した!
SS(距離) | ステージタイム(トップ差) | クラス総合タイム(トップ差) |
---|---|---|
SS7/成相線III (8.24km) | 8:29.7(+1:09.7) | 45:20.9(+2:14.5) |
SS8/角突山線III (9.58km) | 8:13.5(+1:21.1) | 53:34.4(+3:35.6) |
SSタイムを表示している速報サイトを見ていた筆者の手が止まった。それまでの定位置だったJN-4中段グループに、諏訪姫ランサーの名前が無い。しばらくして、トップタイムから1分以上も遅れたJN-4クラス最下位の位置に、諏訪姫ランサーの名前が表示される。途中でスピンでもして、復帰に時間がかかったのか……?
ところが、事態は予想外に深刻だったのである。クルーからの連絡によると、SS7スタート直後にタービンが破損。SS7と8の2本のステージをノンターボの状態で走りきったというのだ。この報告を受けて、サポート隊ではタービン交換も視野に入れた検討を開始。心配なのは、タービンを固定しているボルトの状態が予想以上に悪いことだった。
トップスピードで走っているときのタービンは、1000度近い猛烈な高温に晒される。当然それはボルトにも伝わっていて、熱で膨張したボルトは穴にがっちりと“焼き付いた”状態になっている。無理に外そうとすると途中で折損してしまう恐れがあり、そうなるとここにある機材だけでは対応できず、万事休すとなってしまうのだ。ボルト折損のリスクを覚悟の上で交換に踏み切るか、それともノンターボのまま明日のステージを走るか……?
そしてサポート隊の下した結論は、このままタービン無交換で2日目も走ることだった。たとえタービンを交換したとしても、すでに3ループ目の2本のステージで2分以上のタイム差を抱え込んでおり、入賞圏内への復帰はほぼ不可能。それならばノンターボでも出走して、日曜日に観戦にやってくるファンに少しでも諏訪姫ランサーの走っている姿を見せるのがいちばん良いはずだ。
SS(距離) | ステージタイム(トップ差) | クラス総合タイム(トップ差) |
---|---|---|
SS9/大内線Ⅰ (5.15km) | 4:28.4(+48.5) | 58:02.8(+4:15.0) |
SS10/成相線IV (8.24km) | 9:01.6(+1:38.1) | 1:07:04.4(+5:53.1) |
SS11/角突山線IV (9.58km) | 8:56.7(+1:50.8) | 1:16:01.1(+7:43.9) |
SS12/成相線V (8.24km) | 8:55.9(+1:36.7) | 1:24:57.0(+9:15.8) |
SS13/角突山線V (9.58km) | 8:21.7(+1:21.6) | 1:33:18.7(+10.37.4) |
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