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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第129回

「このうま」ツアーは新しい形となるのか

主催が一番楽しい? ニコ動バンドによる「破天荒」なライブツアーが生んだ結果

2013年09月28日 12時00分更新

文● 四本淑三

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第1回このうまツアー同行日誌 2日目(3月27日) 宮古 晴れ

ここがツアー初日の会場、宮古カウンターアクション

 沢田屋の朝食を済ませてバスで会場へ移動。すると壁に「KONOUMA TOUR」の文字が。フロアでセッティングを進めている間に、楽屋ではジャグリングが流行の兆し。みんな店長とタカハシさんから手ほどきを受けている。君たち楽器の練習しなくていいのか。

 この日の出演はポニー、あらいやかしこ、ヒトリエ、AGOBOTの順。リハーサルが始まるとヒトリエの演奏力に、他のバンドビビる。トリを務めるAGOBOTのひとみさん曰く「あんな凄いバンドの後に出られない」。だから君たち練習しなくていいのか。

「KONOUMA TOUR」の文字にツアー気分盛り上がる。ヒトリエのメンバーで記念撮影

武井さんが急遽オーダーしたこのうまTが会場に届く。その数180枚。明らかに作りすぎ。しかし、梨本さん(あやいやかしこ)の呼び込みのお陰で、販売は予想外に好調。この日、このうまTは35枚(売り上げ7万円)がはけた

PA機材は全国から持ち寄られたもの。リハ前にチェックした結果ウーファーのローが出ていないことが判明し、武井さんと茂野さんがフル回転して調整。お店のマネージャーも調整後の出音にびっくり。「これで宮古のライブハウスの歴史が変わるぜ」(武井さん談)

その頃、楽屋ではポニーのライブでお馴染み、ケンタウロス(半身だけの馬)制作が始まっていた。新聞紙を丸めて骨にするらしい

組み立ての進んだケンタウロス。この骨組みに布を被せて出来上がり

人口5万の街にして、有料入場者数98は結構なもの。ゲストを入れると100を超える。お店のマネージャーさんによれば「沢山人が来ると、宮古にこんなに若い人いたんですね、と言われる」らしい

前説はPAコンソール前から武井さんが担当

プロジェクター一式を東京から持ち込み、ステージに歌詞やイラストを投影する演出も用意された

このツアーでアゴアニキ(AGOBOT)は新曲「昨日見た夢(曲は下記動画でご覧いただけます)」でボーカルを披露。AGOBOTはこの日「家の裏でマンボウが死んでる」をカバー。これ以降、他のバンドのカバー曲が日替わりでセットリストに

終演後の打ち上げは、宮古市内の「渡来」というお店で。当然山盛りのお刺身が来ます

さらに鍋も来ます。海鮮のダシが効きまくっています

お客さんから返って来たアンケートを読み上げ一同大受け。有料入場者数98に対して、アンケートの戻りが45枚と脅威の回収率。半分返ってくるなんて、都内のライブではまず考えられない



後編に続きます



著者紹介――四本淑三

 1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。


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