11acはお預け
Wi-FiはIEEE802.11 a/b/g/nに対応で、11acはお預けになった。少し気になったのは、アンテナの弱さ……というか、この部分はiPhone 5から変化がないように感じる。どちらかというと、注目されるモバイルデータ通信、LTEに力を入れたのだろうか。LTE/対応周波数についてはすでに詳細な既報があるため、そちらを確認してもらいたい。
通信速度は「様子見」推奨
通信速度については、しばらく様子を見たほうがいいだろう。現状、auがプラチナバンドを武器に通信速度の速さを謳っているが、iPhone 5登場時のようにユーザー数の増加などの要因で品質の低下する可能性はある。これはNTTドコモとソフトバンクモバイルも同様だ。機会があれば3キャリアを揃えて、電波混線地域である秋葉原でチェックしたいところだ。
USBオーディオ出力に対応
そのほか、細かい部分を見てみると、ヘッドホン端子からの音質が向上している。低音のウザさがなくなり、中音域も含め、聞きやすくなったといったところだ。これは付属イヤホンとAKG製Q701で確認した。またUSBオーディオ出力にも対応している。iPadではすでにサポートしているため、ようやくといった印象だ。手元にLightning - USBカメラアダプタがないため、動作を確認できていないのだが……。DTMシーンでは、コンソールとしてのiPadが認知されているので、気になるユーザーはチェックしてみてほしい。
安定した進化—高い実用性で、不満を感じるユーザーは少ない
iPhone 3GSやiPhone 4S同様に、ベースモデルであるiPhone 5から実直なパワーアップを実行したものがiPhone 5sだ。安定版ともいえる製品なので、長く酷使を考えるユーザーであれば、あまり検討する必要なくステップアップしてもいいだろう。特にiPhone 4Sユーザーであればなおさらだ。
Androidからの移行の場合は、OS自体が異なるため、慣れがどうしても必要だが、基本的な操作体系はあまり変わりがなく、ステータスパネルとほぼ同じ機能を果たすコントロールセンターがあるため、導入時の苦戦は少ないと思われる。ウィジェットやホームアプリによるカスタマイズ性はほぼなくなってしまうが、まずはAndroidで愛用していたアプリや似ているアプリを探してみるところから慣れていくといいだろう。iOS自体はAndroidほど複雑ではない。
ハードウェアレベルでみると、iPhone 5からの機種変更は悩ましい。後日掲載するが、カメラの性能が大きく向上しているし、アーキテクチャーの変更により体感速度も大きく異なっている。Touch IDがとても便利なので、それだけでも変更を考えるファクターになるという人もいるだろう。
対応周波数でいくと、auユーザーであれば推奨レベル。下取りプランもあるため、機種変更はしやすい部類に入る。一方、ソフトバンクモバイルは変化がないので、様子見でもいい。いずれにせよ、見た目はそれほど変化していないが、実用レベルは相変わらず高く、不満を感じるユーザーは少ないだろう。
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