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Oracle Open World 2013基調講演レポート

企業向け戦略、オラクルとの連携製品――デルCEOが語る

2013年09月26日 12時12分更新

文● 大河原克行

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オラクルとデルの管理製品統合などを明らかに

 OOWへは10回目の参加だというデル氏は、オラクルとの連携について次のように語る。

 「オラクルのソフトウェア開発のために、デルのx86サーバーを提供している。いわば、両社はエンジリニアリングレベルの深いパートナーシップがある」(デル氏)

デル氏は、両社は深いレベルでのパートナーシップを推進していると強調した

 今回の基調講演では、「Oracle Enterprise Manager 12c」と「Dell Open Manage」の統合について言及した。

 「サーバー、ストレージ、ネットワークといったインフラの全体像が、Oracle Enterprise Manager 12cのコンソールから見られるようになる。データベースアドミニストレータ(DBA)は、ひとつのツールからアプリケーションのパフォーマンスを監視できるエンジニアドソリューションによって、問題の可視化ができる。管理性を中心にした製品づくりを実現できるのは、オラクルとデルの緊密なパートナーシップによるものだ。運用の効率化、リソースの最適利用が可能になり、作業の複雑性を排除できる」(デル氏)

 さらに「Dell Active Infrastructure for Oracle」を新たに発表した。デル氏によると、これは「Oracle Linux」や「Oracle VM」を、デルのコンバージドインフラソリューションに組み込むことを意味している。これにより、老朽化したUNIXプラットフォームを利用しているOracleユーザーを、シームレスにx86+Linuxプラットフォームへと移行させることができるという。

 また、Oracleデータベースの開発/管理製品「Toad for Oracle」、データ・レプリケーション製品「SharePlex」についても説明した。「Oracle Database 12cのマルチテナンシーの機能を強化できる。Toadのユーザーエクスペリエンスをさらに向上するとともに、オープンアーキテクチャーにコミットしているため、異機種混在環境をサポートしている」(デル氏)。加えて、Hadoop用のSharePlex Connectorをリリースすることも明らかにし、これによってオラクル顧客はデータをシームレスに統合、管理できると述べた。

 またサービスについては「エンド・トゥ・エンドのサービススイートを提供する」とした。「これは『Agile Product Lifecycle Management』ソリューションを対象にしたものであり、オラクルに対するユーザー投資を最大化し、開発期間を短縮し、戦略的なコンサルティング提案や、プロセス改善などを行える」(デル氏)

 講演の締めくくりとしてデル氏は、これからのデータセンターに対するビジョンを次のように語った。

 「世界の変化と、テクノロジーの変化はリンクしている。その点でいえば、これからの時代は、データセンターが世界の中心となる。データセンターは、記録を残すためのものではない。また、トランザクションのためだけのものではない。リレーションを実現するものである。そして、データセンターそのものが、貧困から脱却しつつある多くの人を支援するものになる」(デル氏)

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