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徹底特集 「iPhone 5s」&「iOS 7」を全力チェック! 第27回

榛名山/赤城山を望む伊香保温泉へ

「iPhone 5s」ファーストインプレッション

2013年09月24日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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「iPhone 5s」の特徴をおさらい

 iPhone 5sは、見た目こそほとんどiPhone 5と同じだが、プロセッサー(SoC)は「A7」になり、ARMとしては初の64bitアーキテクチャーを採用。iPhone 5sに採用されているiOS 7も64bitにネイティヴで対応している。32bitと64bitの違いを端的に説明すると、1度に処理できる情報量が増える。これまで片手で処理していたことを、両手で行なえるようになったというイメージでいい。

ARMとしては初の64bitアーキテクチャーを採用した「A7」

「M7」モーションコプロセッサ

 また「M7」モーションコプロセッサも搭載している。こちらは、加速度センサーやジャイロスコープ、コンパスのデータを処理するためのもの。これまではSoC側でそれらのデータも処理していたが、iPhone 5s以降は標準化されそうだ。また専用チップにしたことで、センサニングが向上し、車中であるか徒歩であるかといった判断も行なえるという。なお、iPhone 5cはM7を搭載していない。

新色のゴールド。ハデな印象を受けるが、実機はかなり渋い雰囲気。思ったりもピンクの割合が多い

特に側面は、見る確度によっては、パッと見でシルバーと見分けるが難しいくらい

iPhone 5sのパッケージは、カラーバリエーションによって微妙に異なるのだが、シルバーとゴールドのパッケージがすごく分かりにくい

 インパクトがあったものは、バイオメトリクスの採用だ。ホームボタンに指紋センサーを採用して、登録した指紋であればパスコードやApple ID パスワードの入力をする必要がないというもの。すでに富士通のARROWSシリーズが先行して採用しているため珍しくはないのだが、利便性をシンプルに示しているのはAppleらしい(Appleは、富士通製品に指紋認証機能を提供しているAuthenTecを買収済み)。実際のところ、すごく便利だ。

ホームボタンのリングもゴールド

指を何度か触れさせたり、離したり、微妙に動かしたりして登録する。一度登録すると、テキトーな角度からでも認識してくれるため、とてもイイ

主なスペック
製品名 iPhone 5s
メーカー アップル
ディスプレー 4型Retinaディスプレイ、マルチタッチ対応、最大輝度500cd/m2
画面解像度 1136×640ドット、326ppi
サイズ 幅58.6×厚さ7.6×高さ123.8mm
重量 112g
CPU 64bitアーキテクチャ搭載A7
コプロセッサ M7モーションコプロセッサ
ストレージ容量 16GB/32GB/64GB
OS iOS 7
携帯電話通信方式 CDMA EV-DO Rev. AおよびRev. B、 UMTS/HSPA+/DC-HSDPA、GSM/EDGE、LTE
ネットワーク機能 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n、802.11nは2.4/5GHz対応)、Bluetooth 4.0
位置情報 Assisted GPSおよびGLONASS、デジタルコンパス、Wi-Fi、携帯電話通信
センサー Touch ID(ホームボタン内蔵指紋認証センサー)、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー
テザリング
カメラ機能 iSightカメラ:8メガピクセル(f2.2)、FaceTime HDカメラ:1.2メガピクセル(写真)/720p HDビデオ(最大30fps)、オートフォーカス/手ぶれ補正/顔検出/パノラマ/True Toneフラッシュ/スローモーションビデオなど
バッテリー インターネット利用:LTE最大10時間/3G最大8時間/Wi-Fi最大10時間、ビデオ再生:最大10時間、音声再生:最大40時間
連続通話時間/連続待ち受け時間 最大10時間(3G)/最大225時間
カラバリ スペースグレイ、ゴールド、シルバー
発売時期 発売中(2013年9月20日発売)

キャリア、対応周波数帯、通信状況もチェックを

 キャリアでいえば、NTTドコモの参入が大きなフューチャーとなった。対応する周波数帯も話題になっている。ただ、通信状況についてはすぐにはジャッジできず、3ヵ月にどうなっているのか、また定期的なベンチマークが必要になる。たとえば、auがiPhoneを取り扱い出したとき、最初の1ヵ月は快適だったが、以降はとても残念だったという経緯がある。この辺りは、スマホ総研をチェックしてみるといいだろう。

 周波数的にいうと、ソフトバンクモバイルの場合は通信状況改善目的からすると、機種変更する意味がない。その一方で、auは扱える周波数帯が増えるため、大きなメリットになるといったところだ。NTTドコモについては原稿作成状況ではまだ未知数だ。サポートエリアでいくと、NTTドコモは「安定」なのだが、Android端末を使用している限りでは、通信可能エリア内で送受信速度が極端に遅くなる“パケ詰まり”が激しい。もちろん、上記のアップデート部分に惹かれたのであれば、そのあたりの国内事情はスルーしてもいいが、通信状況を重視するなら、年末頃まで様子見を推奨する。

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