このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ

最新ハイエンドオーディオ、本当のところ 第5回

LUXMANの4兄弟「L-590AX」「L-507uX」「L-550AX」「L-505uX」を比較試聴

最高のプリメインアンプを求め、LUXMANの試聴室を訪問した (5/8)

2013年09月30日 11時00分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • シェア
  • 一覧
  • 本文印刷

●L-550AX　～艶やかで色彩感あふれる女声ボーカル

　L-550AXは純A級20W（8Ω）のアンプとなる。Suaraのソースでは、L-505uXで感じたボーカルの滑らかさが増し、中高域の艶やかさや透明感がさらにアップする一方、全体に音は緩み、よりゆったりとした気持ちで音楽に接することができる。とはいえライブ演奏のマイクが拾ったちょっとしたノイズなどの環境音は的確に拾っており、情報量は損なわれていない。

　AB級のL-505uXと純A級のL-550AXのキャラクターの差として明確に感じたのはストリングスの表現。これはオーケストラよりもバイオリンのソロ伴奏などのほうがわかりやすい。角の取れた美音という印象で、油絵のリアルさというよりは浮世絵のような色彩感・華やかさといった対比を感じる。音の立体感や距離感という面でも、単色を中心にムラなく塗った個々のパートを、セル画を重ねるように近景・中景・遠景といった形でグループ分けし、整理して描き分けたイメージになる。音の空間はL-550AXのほうが広がるが、穏やかな表現になる。三角帽子の1曲目はクラップと人の声という独特なソースだが、L-505uXよりもアタックや奥行き感は控えめ。

　純A級ならではのキャラクター、特に美しく鮮やかな表現を好む層には魅力的に聴こえるだろう。小編成の室内楽やバイオリン曲などに最適。ボーカル曲（とりわけ女声）も美しくクリアでおススメ。

前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事
この記事の編集者は以下の記事をオススメしています

秋の「鉄板ヘッドフォン」購入ガイド

ピックアップ