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徹底特集 「iPhone 5s」&「iOS 7」を全力チェック! 第21回

公開された「iOS 7」を銀座路上で速攻チェック!!

2013年09月19日 08時30分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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フラットデザインの採用

 iOS 7の大きなアップデートは、まず見た目にある。iOS 6まで続いてきた立体的な陰影のあるデザインではなく、凹凸の印象が少ないフラットデザインに変更された。OSだけでみると、フラットデザインの採用はWindows 8やWindows Phoneが先行しているが、世の中のトレンドがフラットデザインに動いているため、まぁ順当な採用だといえるだろう。というか、Windows 8前後からインターフェースにおけるフラットデザインの動きはあったが、iOS 7の発表で加速したといってもいい。

 フラットデザインの場合、記号化がより明確になるため、デザインの重要性が高まる。それこそ交通標識のように明快である必要があり、その点、お手本的な存在でもあるApple純正アプリ群のデザインは総じて視認性が高い。原稿作成時点では、iOS 7公開日前日からいくつかのアプリのアップデートがあり、iOS 7に対応するとともにフラットデザインなアイコンに変更された。といっても、フラットなデザインアイコンはまだ少なく、iOS 7環境にiOS 6までのアイコンがあると別の意味で目立ってしまうのだが、アプリアイコンの変化を追うのもしばらくは楽しみのひとつになるだろう。

見た目でいくと、左がiOS 7。右がiOS 6とだいぶ印象が変化している

ロック画面はよりサッパリしたが、アクセスできる機能は増えている

「メモ」を開いてみたところ。さっぱりしたデザインに変化したと感じるのではないだろうか。キーボードについては、キーとキーの間隔が離れているアイソレーション(飛び石)キーボード感が強くなった

パスコード入力の画面の変化も激しい

 実は真っ平らなデザインではなく、視差効果(Parallax、パララックス)を利用して奥行きある雰囲気を採用している。そのため、アイコンと壁紙の間は描写的にはフラットだが、体感的には奥行きがあるっぽいと感じるわけだ。この視差効果はiOSデバイスに内蔵されたセンサー類を利用して、傾きに応じて壁紙の表示を微妙に変化するため、とりあえず、インストールしたら試してみるといいだろう。そのほか、アプリの起動などでの画面の切り替わりでも視差効果は機能している。

視差効果はデフォルトでオンになっている。まずは標準の壁紙でチェックしてから、他の壁紙でも試してみるといい。変更した壁紙にも同様の処理が適用されるので、その確認も忘れずに

壁紙の変更画面。ここは見た目が変わったくらいで、そのほか大きな変化はない

 この視差効果については、ウェブサイトでは昨年あたりから目立ち始めているため、意外と身近である。画像や文章、背景などのスクロール速度がそれぞれ違うサイトを見たことはないだろうか。ゲームユーザー向けにいえば、いわゆる多重スクロールである。

 なお筆者は、気持ち悪くなるなどはなかったが、ジャマに感じた場合は、「一般」→「アクセシビリティ」から「視差効果を減らす」をオンにするといい。「壁紙/明るさ」で、壁紙として「ダイナミック」を選んだ場合は、視差効果のオンオフに問わず、強制的に視差効果がオンになる。ライブ壁紙といってしまえば、それまでではある。

視差効果は、「一般」→「アクセシビリティ」から設定を変更できる。またフォントが細めになったからか「文字を太くする」の項目もある。これら設定は次回チェックする

視差効果はフォルダー表示時にも適用されており、急に立体感が出るため、不思議な感じである。なお、1フォルダー内に収納できるアプリは135個にまで増加

 ホーム画面のさっぱり具合同様に、各種Apple純正アプリもフラットデザインに刷新されている。機能的な追加は随所に見られるが、使い勝手自体はiOS 6から大きく変更されていないため、後述するコントロールセンターやSpotlight以外は、すんなりと馴染むことができるだろう。

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