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業界人の《ことば》から 第57回

クラウドとアプライアンスの二軸に焦点絞るシマンテック

なぜいまごろ、バックアップ用のアプライアンスなのか

2013年09月18日 09時00分更新

文● 大河原克行

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なぜ、いまごろアプライアンス製品を出すのか?

 同社では、昨年7月にスティーブ・ベネット氏がCEOに就任して以降、「シマンテック4.0」というメッセージを打ち出し、大規模な改革に取り組んでいる。

 「1982年の創業以来、セキュリティ、バックアップ、ストレージ管理といった領域に取り組んできたのがシマンテック。これをソフトウェアライセンスで提供してきた。これに対して、シマンテック4.0の中心的な戦略は、お客様が求めやすい形でソフトウェア製品を提供すること。その回答として用意したのが、クラウドサービスによる提供。そして、もうひとつはアプライアンスによるソフトウェアの提供。アプライアンスは、使い勝手を高め、すぐに利用してもらうための製品であり、今後の大きな柱となる。Symantec Backup Exec 3600は、そのスタートとなる製品」とする。

 続けて河村社長は、「なぜいま頃、シマンテックはアプライアンス製品を出すのかと思うかもしれない。それは決して、マイクロソフトの真似をしているわけではない。シマンテック4.0という、きちんとした戦略の上で投入したものになる」とする。

 製品投入が先行した米国では、この1年でシェアが倍増し、15.1%を獲得。EMCに続いて2位のポジションを獲得している。

 V-Rayによる重複排除や、容易な運用性での評価が高いという。

 日本でも仮想化が広がるなかで、中小企業における仮想化環境に適したバックアップアプライアンスは注目を集めることになろう。大きな変革に挑む「シマンテック4.0を」実現するための製品としても、Symantec Backup Exec 3600の成り行きが注目される。

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