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電気自動車でラリー! 全日本ラリーに日産リーフ参戦

2013年09月18日 16時00分更新

文● 北森涼介 写真●北森涼介

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聞こえてくるのはタイヤのロードノイズだけ!

 日産リーフのラリーマシンは、丹後半島ラリーで晴れて選手権のJN-1クラスでのエントリーを果たすことになる。ここで特筆したいのは、このリーフがここ丹後半島ラリーでJN-1クラスで3位入賞を果たしたことだ。前述した走行特性を活かした走りは、やはり強い武器となっているようだ。

丹後半島ラリー2013 SS12 リーフ オンボード

 国沢さんの車載カメラからの映像は、多くの情報を伝えてくれている。まずハンドリングの応答性の良さ。コースがウェットであるというのに、修正舵をほとんど与えずにコーナーをクリアしてしまう様がお解かりいただけると思う。これには2010年度のタイナショナルラリーチャンピオンでもある、国沢さんのテクニックもかなりの部分を占めるとは思うが、やはりリーフの重心の低さがものをいっているようだ。

 それを裏付けるかのような事実として、このリーフが上記動画で装着しているタイヤはヨコハマのエコタイヤ「ブルーアース」なのである。Sタイヤといわれる公道競技用のタイヤや、ADVANネオバなどのスポーツラジアルではなく、エコタイヤを装着して動画のスペシャルステージをJN-1クラス2位のタイムで走りきることが出来る走行特性を、このリーフは持っているのだ。

 動画にはデジタル速度計も映りこんでいるので、エコタイヤと言えども抑えたスピードで走っているわけではないことはお解かりいただけるだろう。

丹後半島ラリー2013 三好/竹下組86オンボード SS2成相線

 ちょうどいい比較対象が見つからなかったので同じコースを走るCUSCOレーシングのトヨタ86、三好選手の動画をご覧いただきたい。出場クラスが違うので、絶対的なスピードはトヨタ86の方が速い上に駆動方式が後輪駆動のため一概に比較することは出来ないが、ハンドルの動きに注目してもらえば、その特性の違いがわかる。

 また、車内に響く音もしっかり聞いてほしい。トヨタ86はインカムマイクの音を、リーフはカメラに付属するマイクの音を録音しているので音量に違いがあるが、トヨタ86の方はエンジン音やミッションからのメカニカルノイズがかなり盛大に車内に溢れている。リーフの方はほとんどがタイヤから発せられるロードノイズのみ。リーフにはエンジンがないのは当然だが、モーターの回転数をインバーターで制御しているために、トランスミッションが存在しない。つまり騒音の発生源事態がトヨタ86よりも少ないのである。実際に車内にいればリーフの方がはるかに静かであることは想像に難くない。

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