9月6日、ビッグデータ向けのアナリスティック製品を手がける米データウォッチは、日本市場の戦略に関する発表会を開催した。既存のデータ変換製品に、買収したパノプティコンの製品を統合し、リアルタイム性の高い新世代のBIを提供する。
パノプティコン買収で次世代のBIへ
データウォッチは1986年創業のソフトウェアベンダーで、多種多様なデータをビジネスに活かせる形に変換する「インフォメーションオプティマイゼーション」の分野で知られている。金融や製薬・医療などを中心にグローバルではすでに4万の顧客を持ち、日本でもすでに大手のユーザーがいるという。先週、データのビジュアル化を手がけるスウェーデンのパノプティコンを買収した。
データウォッチの製品は、構造化や非構造化などを問わず、多種多様なデータソースからモデリングを行ない、テキストベースで情報を提供する。今後はパノプティコンの製品を統合することで、多種多様なデータをリアルタイムにビジュアル化することが可能になる。これにより、既知の事実をわかりやすく提示する従来型のBIと異なり、これまでに知らずにいた、重要な事実を把握するという「次世代のビジュアルデータディスカバリ」が実現するという。
米データウォッチ チーフマーケティングオフィサー兼ストラテジックアライアンス担当シニアバイスプレジデントのベン・プラマー氏は、「従来のBIはデータ量も少ないし、対象も構造データ、履歴が中心だった」と指摘する。これに対して、次世代のアナリスティックでは多様なデータを扱えること、ビジネスの速度で解析できるリアルタイム性、そして動的なナビゲーションが可能なビジュアル化などが重要だと説明した。
データウォッチ製品は、ビジュアル化とリアルタイム性を備えた新型BIという位置づけで、ビッグデータのアプリケーションを支援するという立場になる。特にSAPとのパートナーシップが強固で、SAP HANA上でリアルタイムにデータ解析できるはデータウォッチだけだという。今後は日本支社も設立し、日本語版も用意する。
