オフィス設置に最適なNECの新スリムサーバー「Express5800/GT110f-S」が登場した。さらにコンパクトになった新筐体や高い省電力を実現する新設計、新モデルの目玉となる拡張性について、動画でチェックしていきたい。
最新のインテル(R) Xeon(R) プロセッサー E3-1200 v3 製品ファミリー
を搭載!省電力&コンパクトだけじゃない
NECのスリムサーバーといえば、オフィス設置を前提にしたコンパクトな筐体が売り。たとえば、会議室のスペース、複合機の横、キャビネットの隙間、机の下など、電源とネットワークが確保できれば、いろいろな場所に置けてしまう。しかもサーバーでありながら、“超”が付くほどの静音設計なので、騒音に悩まされることもない。専用のサーバールームが設置できない狭い日本のオフィスにまさにうってつけなサーバーなのだ。
省電力にとことんこだわっているのも大きな魅力。80 PLUS取得の高効率電源の採用のほか、動作温度40℃にも対応。部品の交換や増設を容易に行なうための保守性にも配慮されており、オフィス向けサーバーの定番として高い支持を得ている。
さて、2013年7月には1wayスリムサーバーの新モデル「Express5800/GT110f-S(以下、GT110f-S)」が登場した。開発コード「Haswell-DT」と呼ばれた最新のインテル® Xeon® プロセッサー E3-1200 v3 製品ファミリーを搭載。従来比で約10%の性能向上と、約16%の省電力化を実現している。見かけによらず、これまで以上にパワフルでエコな“使えるサーバー”なのだ。
新モデルのポイントは最新CPU搭載で、パワーアップしたのはもちろんのこと、筐体や設計も刷新し、省電力性や拡張性を今まで以上に高めたという点が大きい。今回はこれらの新筐体や設計を動画でチェックしていきたい。
さらにコンパクトになった新筐体
まずはそのコンパクトさをチェックしていきたい。サーバーといえば、漠然と巨大なタワー型筐体や、奥行きの長いラックマウント型筐体をイメージするが、スリムサーバーは名前の通り、まさにスリムでコンパクト。新モデルのGT110f-Sは、2リットルペットボトル半ダースの13リットル弱という体積で、既存のサーバーに比べて、はるかに小さい。さっそく動画でそのコンパクトさをチェックしてみよう。
既存のタワー型サーバーと比べれば、大きさの違いは一目瞭然。これだけコンパクトであれば、さまざまな場所に設置が可能だ。また特筆すべきは、コンパクトでありながら、インターフェイスや拡張スロットなどを省いていない点。USBポートも、LANポートも、PCIスロットも、十分な数を確保。前面のLEDやボタン、USBポートも狭いスペースにうまく配置されている。縮尺が小さいのにディテールが作り込まれている最近のプラモデルのように、必要なものをぎゅっと凝縮したイメージだ。
エアフローで見る省電力へのこだわり
新モデルのGT110f-Sではさらなる省電力化にチャレンジしている。この省電力化の鍵となるのがエアフローだ。CPUやメモリ、電源、拡張カードなどの発熱を効率的に除去することは、サーバーでもっとも重要な安定稼働に直結する。しかし、スリムサーバーの場合、筐体内部のスペースが狭く、各部品も凝縮されて配置されているため、エアフロー設計が非常に難しい。しかも、なるべく電力を消費せず、騒音を立てないよう、冷却ファンの個数や回転数にも気を遣う必要がある。先ほど“チャレンジ”と言ったのは、まさにこうした課題が立ちはだかっているからだ。では、この課題をいかに解決しているのか? 省電力へのこだわりを観ていこう。
前から一気に吸気し、後ろから排気するという、まさに王道のエアフローだが、これが実現できたのも、部品の小型化と最適な配置による。特に電源の小型化により、空いたスペースが有効活用され、従来モデルにあった電源用や排熱用のファンを取り除くことができたのは、地味ながら大きな改良点といえる。
電源に関しても、従来モデルでは80 PLUS Gold取得であったが、新モデルでは80 PLUS Platinum取得の電源になり、ますます電力効率が高くなった。また、冷却設備の充実したデータセンターに比べ、過酷な設置場所になることの多いオフィスだけに、40℃動作対応も見逃せないポイントといえる。
冷却効率をアップした水冷モデルの秘密
さて、NECのスリムサーバーには空冷モデルだけではなく、水冷モデルも用意されている。水冷モデルでは冷却液をラジエータで循環させ、発熱の大きいCPUを冷却する。そのため、冷却ファンが不要で、静音性に優れる。さっそくGT110f-Sでの水冷機構について観ていこう。
小型な新水冷モジュールの採用で、筐体内に大きな変更が生じているのがわかっただろうか。ささやきレベル※という静音性は、オフィス向けにはもってこい。従来は空冷モデルと比べ、搭載できるCPUや拡張スロット数が異なっていたが、GT110f-Sでは、拡張ドライブ以外、空冷モデルとのスペック差がなくなっているので、水冷モデルもぜひ検討したいところだ。
拡張性も保守性も犠牲にしない
新モデルGT110f-Sの最大の特徴は、その拡張性や保守性にある。従来モデルに比べても数多くのHDD/SSDが搭載でき、新機構のセレクタブルHDDケージ/パズルベイにより、2.5/3.5型のディスクを用途にあわせて組み合わせられる。また、3.5型ベイにはRDXやDATなどのバックアップドライブを収納することが可能。外部および内部にUSB3.0ポートを使うことで、従来に比べて約3.2倍(RDXの場合の理論値)の高速バックアップが可能になった。以下、拡張性や保守性についてチェックしていこう。
保守性という面では、ユーザーの声を反映した細かい改良の積み重ねが大きい。ワンタッチで取り外せる防塵ベゼルを用意することで、サーバーの電源を切らずにフィルター交換を可能にしたり、複数台を併設した際にスタビライザーが干渉しないよう、ずらして装着できるようにしたり、不用意な電源OFFを避けるボタンカバーが用意されていたり、日々の運用に大きく役立つ工夫が満載されている。オフィスに置いて、実際に触ることの多いサーバーだけに、こうした工夫は管理者がありがたみを感じるポイントだ。
「スリムだから」という妥協は一切ない
ここまででNECのスリムサーバーの特徴や魅力は理解できただろうか? 重要なのは、「スリムサーバーだから」という妥協が一切ないことだ。高い性能を実現しつつ、ますますの省電力を達成。コンパクトなサイズでありながら、拡張性を犠牲にしていない。また、ユーザー自身によるメンテナンスが可能なように、ハードウェア面から保守・運用のしやすさが考えられている。オフィスでの利用形態やユーザーのニーズを反映し、製品に盛り込んだNECの開発能力には、脱帽するしかない。
震災の影響、クラウドの隆盛などで企業システムのデータセンターへの移行は続いているものの、事務所にサーバーを設置したいというニーズはいまだに根強い。日本の中堅・中小企業においては、むしろ事務所への設置のほうが割合としては高いくらい。大事な情報やシステムを手元に置いておくことに安心を見出しているユーザーはやはり多いのだ。こうしたユーザーには、妥協のないスペックと魅力を備えたNECのスリムサーバーに注目してもらいたい。
※Intel、インテル、Intelロゴ、Intel Inside、Intel Insideロゴ、Xeon、Xeon Insideは、アメリカ合衆国および/またはその国におけるIntel Corporationの商標です。
※記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
※参考資料:東京都環境局「東京の環境」(平成19年7月発行 環境資料第190121号登録番号44号)
(提供:NEC)