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ハイパフォーマンスを目指したミッドレンジの存在意義とは?

フラッシュとマルチコアの能力を引き出した新「VNX」登場

2013年09月06日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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9月5日、EMCジャパンはミッドレンジのユニファイドストレージ「EMC VNX」の最新機種を発表した。マルチコアプロセッサーに最適化した「EMC MCx」テクノロジーによって、旧世代に比べて最大4倍というパフォーマンスを実現するという。

ミッドレンジにもパフォーマンス革命を

 VNXシリーズは一般企業のOLTPや仮想化環境、クラウドサービスなど幅広い用途で利用できる汎用ミッドレンジストレージ。SANとNASの両方に対応したユニファイドストレージで、自動階層化を実現する「FAST」や重複排除などの多彩な機能を持つ。今回はIntel Sandy Bridgeテクノロジーを搭載した新機種にラインナップ全体を刷新した。ローエンドの「VNX5200」からハイエンドの「VNX8000」まで6モデルが用意される。このほか、オールフラッシュ構成の「VNX7600-F」も提供される。

フラッシュの力を引き出したミッドレンジストレージの新「VNX」

 新モデルでは、最大32コアのCPU、最大160のPCIeレーン、最大22のPCIeスロットなどハードウェア面での改良を施したほか、これらを最大に引き出す「MCx」テクノロジーを導入した。MCxテクノロジーでは、マルチコアプロセッサーに処理を最適化し、フラッシュの利用を前提としたアーキテクチャへの変更を施したことで、旧世代の4倍にのぼる高いパフォーマンスを実現した。

マルチコア最適化テクノロジー

フラッシュの潜在能力を最大限に引き出した新設計

 従来はRAID、I/O、DRAMキャッシュ、FASTキャッシュ、データサービス、管理などのタスクの利用率がコアごとに固定されていたが、MCxではマルチコアを横断的に利用できる。また、低速なHDDをベースに設計されていたアレイ上にフラッシュを実装していたアーキテクチャを、フラッシュ前提の設計に変更。マルチコアとフラッシュの潜在能力を最大限に発揮することが可能になり、デュアルコントローラーで最大110万IOPSという高い処理能力を実現したという。その他、NFSのレスポンスタイム、OLTPのコストパフォーマンスも大幅に向上したほか、仮想マシン数の搭載数も従来から比べて最大6倍に拡大しているとのこと。

 EMCシニアプロダクトマーケティングマネージャ ユニファイド・ストレージ・ディビジョン アジアパシフィック&ジャパンの兼市佐江氏は、「フラッシュを前提としたことで、コントローラーのボトルネックがなくなり、プロセッサーのコアの増加にあわせて処理速度を向上できるようになった。インテルのマルチコアを真に最大限に活かしているのは、われわれしかいないと自負している」とアピールする。

EMC シニアプロダクトマーケティングマネージャ ユニファイド・ストレージ・ディビジョン アジアパシフィック&ジャパン 兼市佐江氏

 また、処理能力の向上により、自動階層化や重複排除などのオーバーヘッドが削減され、導入も容易になった。高速・高速なHDDの一部をSSDとニアラインHDDに置き換えることで、50%のコスト削減が実現。さらに重複排除をかけることで、データ容量が削減され、86%のコスト削減が可能になると試算している。

 新VNXでは新たにブロック単位での重複排除が導入され、プールのLUN単位で設定が可能になった。兼市氏は、「ブロック単位の重複排除により、現実的に50%以上のコスト削減が実現できる」と述べ、VDIの効率や仮想化導入のコストに効いてくるとアピールした。さらに、信頼性や可用性を確保するためのデュアルコントローラーの形態に関しても、コントローラーが両方のLUNを参照できる完全なアクティブ・アクティブのクラスタ構成が実現されている。

8KBのブロック単位での重複排除

ミッドレンジへの主役交代が新VNXを後押し

 このような次世代VNXが登場した背景には、高信頼性を追求するハイエンドストレージからコストパフォーマンスの高いミッドレンジへの“主役交代”がある。

EMCジャパン マーケティング本部 本部長 上原宏氏

 EMCジャパン マーケティング本部 本部長 上原宏氏によると、仮想化やクラウドの活用を追い風にミッドレンジストレージの需要は伸び、今後10%近く市場が成長する見込まれるという。こうした中、ミッドレンジストレージでも「『フラッシュも搭載できる』ではなく、『フラッシュを前提とする』アーキテクチャを導入した」(上原氏)ことで、高い性能と効率性、可用性を実現するのが新しいVNXの存在意義だという。当初はクラウド事業者やサービスプロバイダー、データセンター事業者などの需要を見込む。

 新VXNの価格は最小構成295万7340円~(税別:ハードウェア/ソフトウェア、ハードウェア無償保守3年、ソフトウェアプリペイド1年保守)。製品は前述したVNXの各モデルのほか、検証済みのリファレンスアーキテクチャとして提供される「VSPEX」、VNXを組み込んだVCEのコンバージインフラストラクチャ「Vblock」も近日リリースの予定となっている。

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