AOSテクノロジーズは、データ移行ソフト「ファイナルパソコン引越しシリーズ」の最新版、「ファイナルパソコン引越し11 Plus」および「ファイナルパソコン引越しエンタープライズ版」を、10月3日から発売する。
AOSテクノロジーズ・佐々木隆仁社長は、「2014年4月には、Windows XPのサポート終了を迎えるが、企業においては約1400万台、個人向けPCを含めると国内全体で約2000万台のPCが、新たなOS環境への移行を余儀なくされている。だが、市場の状況をみると新たな環境への移行が遅れており、半分にあたる約1000万台のPCが、来年4月時点でも移行が間に合わないと予測される。そうした中、本業には支障をきたさずに合理的な方法で、さらに低コストで移行させたいという要望が高まっている。ファイナルパソコン引越しシリーズは、PC1台あたりの移行コストを約7万円削減できる。知識を持たないユーザーにも適したツールである」と強調する。
「ファイナルパソコン引越し11」および「ファイナルパソコン引越しエンタープライズ版」は、アプリケーションやユーザーデータ、設定情報などを、新たなOS環境へと移行するツール。企業や部署により異なるセキュリティレベルにも対応したデータ移行、異なる保存場所のユーザーデータの自動判別移行、各種アプリケーションソフトウェアやバージョンを自動で判別して移行できるほか、現場の社員が行なう操作が少ないなどのメリットがある。
「遠隔地に新たなPCがある場合にも、リモートでの移行作業が可能であり、移行作業に伴って発生する専門家の移動時間も不要になる」という。
ファイナルパソコン引越しエンタープライズ版は、50台以上のPCを持つ企業を対象としたものとなり、管理用PCから一括で自動で移行が完了できるといった特徴も備える。
また、ファイナルパソコン引越し11 Plusでは、「ファイナルパソコン引越し11 Plus 専用USBリンクケーブル付き」(6980円)、「ファイナルパソコン引越し11 plus LANクロスケーブル付き」(5980円)を用意。移行前と移行後のPCにそれぞれソフトをインストール後、付属ケーブルを接続し、画面に従って操作するだけで移行作業が行なえる。専門知識がなくても利用できるのが特徴だ。
また、データの移行のみが可能な「ファナルパソコンデータ引越し」は、NECパーソナルコンピュータが発売する個人向けPCのほか、新たにNECが発売する企業向けPCにバンドルすることが決定。さらに、バッファローが販売する内蔵用HDDに加えて、外付けHDDにもバンドルが決定。「年間で200万台以上の製品にバンドルさせることになる」という。
「ファイナルパソコン引越しシリーズ」の開発元である米Laplinkのト-マス・コールCEOは、「企業が抱えている問題は、古いPCから新たなPCに、アプリケーションやデータ、設定情報などを移行する方法を知らないという点。また、移行の予算がないという点も問題のひとつ。ファイナルパソコン引越しシリーズは、Windows XPユーザーが新たなOS環境に安心して、素早く、低コストで移行できるソリューションである。ITリテラシーが高い企業は、すでにWindows 7を発表した時期から移行作業を開始しているが、世界的にみても、Windows XPからの移行は大きな問題となっている」とした。
なお、同社・佐々木社長は、「企業の2014年問題 拡大するXPのリスクとWindows 7/8への低コスト移行術」(幻冬舎ルネッサンス刊)を上梓し、Windows XPからの移行を訴求していくという。
佐々木社長は、「2014年4月以降、Windows XPを使い続けていて、何も起こらないということはないだろう。日本の企業は、情報漏洩に対する意識が低い。移行を早く済ませることが、日本全体にとってもいいことだろう。脆弱性を持ったOSを利用したままではセキュリティにも限界がある。日本から様々な情報が漏洩しているという事実があることを、認識した方がいい」と警笛を鳴らした。