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最新パーツ性能チェック 第148回

Ivy Bridge-E最上位の「Core i7-4960X」はどれだけExtremeか?

2013年09月05日 17時30分更新

文● 藤田 忠

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定番ベンチマークで計測

 それではベンチマークソフトのMAXON「CINEBENCH R11.5」、Futuremark「PCMark8」、同「3DMark」のスコアーと、ペガシス「TMPGEnc Video Mastering Works 5」を使った動画エンコード時間でCPU性能をみていこう。

 まずはCPU性能とコア数が影響する「CINEBENCH R11.5」だが、さすが6コア/12スレッドだけあって、メインストリームCPUの「Core i7-4770K」からはマルチコア時で38%程度のアップになっている。

CINEBENCH R11.5 (単位:score) better→

ただ、肝心なCore i7-3960Xや3930Kとのスコアー差は3960Xで7%と小さく、3930Kでも10%程度の向上に留まっている。また、シングルコアのスコアーでは、最新アーキテクチャーの「Core i7-4770K」を下回る結果となった。

 続いてはシステム全体のパフォーマンスを計測する「PCMark8」だ。日常的な動作の性能を表す「Home」でテストすると、「Core i7-4770K」がLGA 2011 CPU群より高スコアーをマークするという面白い結果に。

PCMark8 Home(単位:score) better→

PCMark8ベンチ結果
モデルナンバー Core i7-4960X Core i7-3960X Core i7-3930K Core i7-4770K
Web Browshing Jungle Pin 0.316 秒 0.329 秒 0.319 秒 0.311 秒
Web Browshing Amazonia 0.134 秒 0.135 秒 0.134 秒 0.134 秒
Writing 4.16 秒 4.17 秒 4.41 秒 3.50 秒
Photo Editing 2.31 秒 2.40 秒 2.66 秒 2.30 秒
Video Chat/Video playback 1 27.1 fps 27.3 fps 28.8 fps 22.6 fps
Video Chat/Video encoding 35.0 ミリ秒 36.7 ミリ秒 33.0 ミリ秒 49.3 ミリ秒
Casual gaming 83.2 fps 79.2 fps 68.7 fps 94.7 fps

 「Video Chat/Video playback 1」や「Video Chat/Video encoding」こそ、LGA 2011 CPU群が圧勝しているが、逆に「Writing」や「Casual gaming」テストでは「Core i7-4770K」に軍配が上がっている。「CINEBENCH R11.5」のシングルコアの結果と同じく、1コアあたりの性能が影響する作業では「Haswell」が勝るようだ。

 LGA 2011のCPUのなかでも、「Core i7-4960X」が圧勝とはいえず。なぜか「Core i7-3930K」に劣るテスト項目もあった。これはPCMark8のマルチコア動作の問題かもしれない。

 CPUのコア数やクロック周波数が影響するテストの最後は、動画エンコードソフトのペガシス「TMPGEnc Video Mastering Works 5」での動画エンコード時間だ。計測は、解像度1440×1080ドットのTSファイル(58分)を720×480ドットのmp4にエンコードした際の時間を計測している。結果はここまでと違い「Core i7-4960X」が8~12%程度の差をつける結果になっている。

動画エンコード時間(単位:秒) ←better

 CPUよりもGPU性能がスコアーに大きく影響を与える「3DMark」だが、CPU性能が反映される「Physics Score」以外は僅差になっている。  ハイエンドGPUによるPCI Express×16 ×2のマルチGPU構築時はもう少し差が出る可能性もあるが、ゲーミング目的では「Core i7-4770K」+「Intel Z87 Express」で十分だろう。

3DMark FireStrike (単位:score) better→

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