荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第319回

猛暑の漁港で見つけたのどかな風景と猫

自転車に乗ったおっちゃんとカゴに乗る猫

　こんな感じで漁港を散歩してたら、自転車に乗ったおっちゃんがやってきた。

　よく見ると後ろのカゴに猫を乗せている（前ページ冒頭写真）。

　その姿が可愛かったので写真を撮らせてもらう。

自転車を止め、缶コーヒーを飲みながら猫を見つめるおっちゃん。猫も慣れたもんである（2013年8月 オリンパス OM-D E-M5）

　それにしても、カゴにおとなしく乗ってる猫も猫である。当たり前のようにおとなしくカゴに乗ってやってくるのだ。猫って自転車カゴがけっこう好きで入ってる姿をよく見るのだけど（ほどよく身体がおさまるサイズでしっくりくるんだろうなあ）、普通、走る自転車のカゴにはいません。やっぱ田舎の猫はいろいろいて面白い。

防波堤を散歩するおっちゃんとついていく猫。その距離感が面白かったのですかさず望遠レンズに付け替えて撮影。このあたり、散歩する人について歩く猫を何匹か見かけたのだが、そういうものなのか？（2013年8月 オリンパス OM-D E-M5）

　おっちゃんが防波堤をぶらぶら散歩していると、猫もそれを追いかけてついていくのである。炎天下も気にせず、おっちゃんのあとをとことことついていっては、途中でごろごろ転がり、またついていく。その姿が妙におかしい。

　散歩から戻ってきたおっちゃんは、今度は猫を前カゴにいれて港をのんびり走って行く。

　それだけなら普通だが、さっきまで漁港をふらふらしてた2匹の猫がそれを追いかけていくのだ。

のほほんと走るおっちゃんの自転車を追いかける2匹の猫。おっちゃんの猫は前カゴに入ってます。ほほえましくてよいですな（2013年8月 オリンパス XZ-2）

　毎日のようにやってきては、このあたりの猫の世話をしてるんだろうなあ。

　こうしてみると、田舎の海辺に猫は似合いますな。それもちょっと寂れてる漁港がいい。そこには田舎ならではのおおらかさがあって、誰も猫にかまうでも嫌うでもなく、猫ものんびりとくつろいでるのだ。

　それにしても今年の夏は暑かった。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』（玄光社MOOK）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/