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失敗しないスマートデバイスのビジネス利用 第2回

運用の効率化やセキュリティ、監視など多彩な機能

スマートデバイス固有の課題をMDMはどう解決するのか?

2013年09月10日 08時00分更新

文● アイキューブドシステムズ

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スマートデバイスの導入・活用に成功した企業の事例

 MDMでまずはスマートデバイスを円滑に導入し、MAMやMCMを組み合わせてスマートデバイスの活用を進めた結果、ビジネス成果を上げている企業が数多く存在します。

 たとえば、中古車販売大手のガリバーインターナショナルでは、最終的に2500台のスマートデバイスをCLOMO MDMで管理する体制を整え、CLOMO SecuredDocsで社内ドキュメントをセキュアかつ効率的に共有する仕組みを確立しました。さらには、スマートデバイス上で利用する多種多様な業務アプリをカスタム開発する等、トライアンドエラーを素早く多く繰り返すことで、より高度なスマートデバイス活用に取り組んできました。その結果、例えば中古車の出張査定で利用するアプリケーションの投入で査定作業に要する時間を3分の1まで短縮するなど、数々のビジネス成果を挙げています。

iPadをフル活用するガリバーインターナショナル

 またリコージャパンでは、営業担当者に配布する6400台ものスマートデバイスの管理にCLOMO MDMを採用し、さらにCLOMO SecuredDocsを導入することによって社内の営業資料や電子カタログをセキュアにスマートデバイスから利用できる仕組みを構築しました。これによって、商談の場で従来よりタイムリーに資料を参照・提示できるようになり、営業活動の生産性が大幅にアップしています。

 これらの事例は、MDMの取り組みから始まり、さらにはその先のMAM、MCMにまで歩を進めた先進的な事例ですが、どちらもまずはデバイスの導入と必要最低限の管理から始め、徐々に取り組みを高度化させていくというスモールスタートのアプローチをとっています。

 つまり、初めからいきなり大掛かりなソリューションや管理プロセスを実現しようとするのではなく、まずは現状可能な範囲でMDMによるデバイス管理を始め、PDCAサイクルを回しながら、自社のニーズによりマッチした管理方法や活用法を探っていくのが、スマートデバイスの導入・活用を軌道に乗せるための秘訣だと言えます。

スマートデバイス活用への第一歩として欠かせないMDM

 企業がスマートデバイスを導入する本来の目的は、スマートデバイスの「管理」ではなく、言うまでもなくその「活用」にあります。逆に言えば、その管理の難しさがネックとなり、活用に踏み出せない状態に留まっているのは、本末転倒です。MDMはこの障壁を排除し、企業がスマートデバイスの導入と活用に円滑に踏み出すためのものです。

 MDMの基本的な考え方は、クライアントPCの管理と同じく、社内に多数存在し、個々のユーザーによって多様な使われ方をしているスマートデバイスを、管理者が効率的に集中管理するための基盤を提供するというものです。加えて、スマートデバイスには、PCにはない固有の管理要件が数多く存在します。ただし、スマートデバイスの業務活用における必要要件を検討する際には全社共通の最適解が存在しないことも特長だと弊社では考えています。

 まずは最低限の盗難紛失対策のみを行ない、スマートデバイス導入を実現し、実運用や発見した将来的に取り組みたい運用に沿って要件を洗い出してMDMサービスを選定されることをお勧めします。

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