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高性能GPU内蔵だからゲームも快適

Richland「A10-6800K」の高いグラフィックス性能は小型ゲームPCの自作に最適!

2013年08月20日 17時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax)、ASCII.jp編集部 写真●篠原孝志(パシャ)

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Richlandで組む最強小型PCのレシピはコレだ!

 パーツごとにチェックしてこう。選んだのは、AMD「A10-6800K」、ASRock「FM2A85M-ITX」、Corsair「CMD8GX3M2A2800C12」といった構成だ。A10-6800Kにしたのはゲームを考えた場合は「一番高いのがいい!」からだ(といってもCPU+GPUとして考えると十分に安い部類に入るのだが)。マザーボードは最新チップセットのA85を搭載したmini-ITXを選んでいる。最小限の機能でいいのであれば、ここでコストカットが可能だ。

AMD「A10-6800K」

ASRock「FM2A85M-ITX」

Corsair「CMD8GX3M2A2800C12」

 またメモリーはDDR3-2800(PC3-22400)を選んだ。これはRichlandが高速メモリー(2400以上も対応)に対応しており、またRichlandの性能を引き出すためのチョイス。今回の重要ポイントといってもいい。今回選んだマザーボードはDDR3-2400までの対応なので、DDR3-2800はオーバースペック。DDR3-2400で十分なのだが、最強のmini-ITXマシンを目指すために将来性を加味してあえて、DDR3-2800をチョイスしている。

スリムで冷却効率にも優れたケースにRichlandを収める

 さてストレージ。最強のmini-ITXを組もうというコンセプトなので、転送速度に優れるSSD RAIDモジュール、ASUS「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」を選んだ。この製品は一般的なSATAではなくPCI Expressスロットを利用するもの。選んだケースがコンパクトなSilverStone「SST-FT03-MINI」なので、内部のケーブルマネージメントをなるべく減らしたい目的もある。

ASUS「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」

SilverStone「SST-FT03-MINI」

 PCケースもmini-ITX専用の小型かつエアフローに優れる製品をチョイス。SilverStone「SST-FT03-MINI」は比較的作業がしやすく、254mmまでの拡張ボードを取り付けられるが、やはり内部は狭いのでケーブルを減らす方向が正解だ。自作PCに慣れているユーザーであれば、ケーブルマネージメントも楽しみのひとつだが、エントリーユーザーの場合はイヤな要素でしかない。とくに小型ケースの場合はファンとの干渉の要因にもなるため、その点を回避できるプランの提示でもある。もちろん、ここでHDDやSSDを選ぶのもアリだ。その場合は、今回の構成からだいぶコストを抑えられる。(もっと高いパーツであるし)

SST-FT03-MINIの内部

 SilverStone「SST-FT03-MINI」は、正面から見て後ろ側にインターフェイスが並ぶのではなく、本体頂部に並ぶ。排気としては下から上にエアフローを生成する煙突排気を採用しており、排熱設計だけでなく、静音性にも優れたケースである。ケースの設計もSilverStoneがこだわる正圧設計。エントリー向けに説明しておくと、ケース内部の圧力を上げ、ホコリの侵入を防ぎつつ、エアフローを作り出すというもの。ケース内部のお掃除回数が減るわけだ。現物を見るとデカイと感じるのだが、縦に長く、設置スペースは188.9mm×235.1mmがあればよく、ディスプレーの横や後ろに置いておける点もメリットだ。

 なにより見た目がよく、ちょっとデコりたいとおもった場合も、キャラクターの立ち絵を配置しやすい。

 拡張性の面でも、3.5インチシャドウベイ×1、2.5インチシャドウベイ×2を備え、先述の通り、254mmまでの拡張ボードを取り付けられるため、最初はローコストで自作した場合も、のちのち強化が行ないやすい。そういった部分を評価して今回選んだ。なお光学ドライブはスリムタイプ・スロットインのものが必要になり、割高になるため、OSのインストールだけで必要という場合は、USB接続のDVDドライブを別途用意すればいい。こちらはすっかり安価になっている。

 電源はSilverStone「SST-FT03-MINI」の場合、SFX規格のものを選ぶ必要がある。SFX規格対応の電源はいくつか登場しているが、将来的な拡張や電気変換効率を見ていくと、SilverStone「SST-ST45SF-G」に着地する。最大出力450W、80PLUS Gold認定、そしてとっても大事な各種ケーブルがモジュラー(着脱式)であること。

 必要ない電源ケーブルを外しておけるため、小さいケースを選ぶ場合はとくに重要。また消費電力を下記でチェックしているが、おおむねピークで180W(瞬間的には220Wを確認)になるため、ACアダプターや低出力の電源を選択できないというのもあるし、450Wあればのちのちビデオカードを……と考えた場合も安心なのだ。

空きスロットには高性能のLANカードを入れてもいいよね!

 さて、SilverStone「SST-FT03-MINI」は拡張カード×2までOKである。マザーボード「FM2A85M-ITX」は、PCI Expressが1レーンしかないのだが、2レーンあるマザーもある。またASUS「RAIDR EXPRESS PX2-240GB」を予算から回避した場合は、1レーン余ってしまう。

 スロットはすべて埋めてこそ正義だ。定番であればサウンドカードやTVチューナーカードといったところだが、USB DACやnasneのほうがお手軽なので、ASCII.jpとしてはLANカードをオススメしたい。オンラインゲームの場合は、安定したデータ通信も必須になるため、ド安定のLANカードは必要不可欠だからだ。

 ゲーミングを考えた場合、ゲームの通信を優先し、ブラウジングなどの通信帯域を絞れるコントローラー「Killer 2000」シリーズを採用する。Leadtek「WinFast Killer Xeno Pro」(実売価格1万円)を強く推奨したいのだが、入手性を考えると安定性に定評があるインテル製コントローラー「Intel Gigabit CT Desktop Adapter EXPI9301CT」。こちらも低レイテンシィかつ安定動作である。

 以上が今回の構成だ。最強のmini-ITXを作るために高めのパーツを選んでいるが、APUとメモリー、ケース、電源は死守するとして、そのほかは予算に応じて変更しても問題はないため、上記構成を参考に予算と相談してパーツを選んでいってほしい。なおOSについては、入手性を考えるとDSP版Windows 8 Pro 64bit版になる。Facebookで割引クーポンを配布していたり、窓辺ゆう・あいのキャンペーンが時折行なわれているので、それらを上手く活用しよう。

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