回答はRichland、小型ゲームマシンを自作しよう!
さて小型ケースでビデオカードを載せる制約が厳しいのであれば、オンボードや統合型のGPUに頼ることになる。こう書くと、ひと昔前のイメージから「非力」というひと言で退けてしまう読者もいるかもしれない。
確かにかつての統合型グラフィックスではウェブブラウズやメールといった用途には問題ないが、ゲームとなると厳しかった。それは正解。しかし現在はグラフィックス機能をCPUに統合したモデル(オンCPUグラフィックスとでもいうべきかもしれないが)が主流になっており、性能も格段に向上している。
これはAMDでは特に顕著。エントリー環境へのディスクリートGPU要求度はかなり低くなっている。スマホに採用されるSoCも同様だが、このあたりの進化はすばやく、豆に情報をアップデートしておきたい分野だ。
さて、AMDは、ATIを買収したことでRadeonを手に入れている。それをAMDのCPUに統合したものがAPU(Accelerated Processing Unit)だ。最上位であるA10-6800Kを見てみると、クアッドコア(定格4.1GHz)、グラフィックスにRadeon HD 8670Dを搭載している。
クロック性能=価格という認識だと高そうというイメージが先行してしまうが、実勢価格は1万6000円前後と手頃。インテルでいえば旧世代のCore i3と同程度の価格だ。小型ケース用の規格であるmini-ITXマザーは実売5000~1万円のものが多く、周辺機器も幅広く統合しているので予算も低く抑えやすいのも魅力といえる。そのぶん、浮いた予算を高速なメモリーに回すことで、コストパフォーマンスに優れたPCを自作が可能だ。というわけで、編集氏のオーダーに準拠しつつ、趣味の入ったテストPC構成をみていこう。
ラインナップ表 | |||||
---|---|---|---|---|---|
モデルナンバー | A10-6800K | A10-6700 | A8-6600K | A8-6500 | A6-6400K |
CPUコア数 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 |
クロック周波数 | 4.1GHz | 3.7GHz | 3.9GHz | 3.5GHz | 3.9GHz |
ターボ時クロック | 4.4GHz | 4.3GHz | 4.2GHz | 4.1GHz | 4.1GHz |
キャッシュ容量 | 4MB | 4MB | 4MB | 4MB | 1MB |
搭載GPU | Radeon HD 8670D | Radeon HD 8670D | Radeon HD 8570D | Radeon HD 8570D | Radeon HD 8470D |
GPUクロック | 844MHz | 844MHz | 844MHz | 800MHz | 800MHz |
対応メモリー | DDR3-2133 | DDR3-1866 | DDR3-1866 | DDR3-1866 | DDR3-1866 |
TDP | 100W | 65W | 100W | 65W | 65W |