マウスコンピューター「MASTERPIECE a1500BA1」

CPUは5GHzのFX-9590! 最強AMDゲーミングPCの凄さを探る

文●林 佑樹

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さすがにごついボディ……
だが内部のエアフローは素敵

 MASTERPIECE a1500BA1は、スペックから想像がつく通り、コンパクトなケースではない。当然、置き場所の選定が必要になってくるが、MASTERPIECE a1500BA1に胸キュンするユーザーは、まず間違いなくスペック至上主義なので、この点は割愛だ!

 それよりも気になるのは内部だ。フロント中央部と下部に吸気ファンを用意しており、排気はボトムに設置された電源と上部の排気ファン×1。Radeon HD 8990も排気とすると3つのエアライン用意されており、下記の側面写真を見てもわかるが、とても明確なエアフローが構成されている。

本体内部。Radeon HD 8990が敷居になっているが、冷却には問題なし。水冷クーラーのラジエーターは、本体正面に設置され、吸気ファンに挟まれた状態で鎮座している

 水冷CPUクーラー「Cooler Master Seidon 120XL」の上部には、低速回転のファンが設置されている。よく見てみると、Cooler Master Seidon 120XLの冷却フィンはフロント中央部の吸気ファンの一体化されており、またRadeon HD 8990がジャストの長さであるため、本体上部にエアーが届きにくい構造だ。そこを解決しつつ、CPU周辺のチップセット・コンデンサを冷却する目的で、上記のファンが設定されているのだろう。

Abeeとの共同開発ケース。本シリーズ専用のものだ。念のため、サイズ比較をするとテンキー付きキーボードの横幅よりも高さがある。デカイといえばデカイが、スペックの前では霞む要素だ

 側面パネルにも吸気用スリットがある。性能ゆえにどうしても熱は生じてしまうが、不安になるほどの“爆熱”にはならなかった。CPUが単体で市販されるかはまだ不明なので、このあたりの温度回りはまた詳しくチェックしたい。

本体背面。PCI Express 2.0 x16×4、PCI Express x1×2、PCI×1と拡張性もあるため、手持ちのパーツの流用もしやすい。なおRadeon HD 8990は2スロット消費なので、PCI Express 2.0 x16とPCI Express x1を1本ずつ消費している

本体側面のパネル。吸気しやすい位置にスリットが設けられている

 内部構造も高めのケースに近いシャーシであり、剛性も十分だった。そのため、自作PCに慣れている人であれば増設や清掃などのメンテナンスは容易だし、あまりPCの中身に慣れていない人も掃除をするのは楽だと思われる。なおフロント側インターフェイスとしては、USB 3.0×2、USB 2.0×2、ヘッドフォン端子、マイク端子、マルチカードリーダーといったシンプルな構成。

同梱されていたキーボードとマウス。キーボードは好みがわかれるところだが、マウスは小ぶりながら握りやすいなかなかのモデルだった

(次ページ、「スペックに見合う結果 Radeon HD 8990は対応アプリケーション次第」に続く)