自作PC向けビデオカードがそのまま使える!?
ビデオカードに至っては2世代前の「Radeon HD 5x00」シリーズを搭載している「Mac Pro(Mid 2012)」。通常作業に支障はないが、ゲームを遊んだり、GPGPUとして使用したりするにはちょっと性能不足かも。Mac向けの「GeForce GTX 680」や「Radeon HD 7950」搭載ビデオカードもあるが、自作PC向けに比べるとかなり割高。
しかし、MacProパワーアップについていろいろ情報を漁っていると、「Mac OS X 10.8(Mountain Lion)」から標準で「GeForce GTX 680」のドライバーが備わっているという情報や、換装に成功した先人の報告を国内外で発見。「Mac OS X 10.9 Mavericks」でどうなるか若干の不安はあったが、これは試してみる価値あり! というわけで、NVIDIAとAMDのビデオカードを集めて試してみた。
自作PC向けがさくっと認識&ベンチマーク完走!!
NVIDIA「GeForce GTX 650 Ti BOOST」、「GeForce GTX 660 Ti」、「GeForce GTX 670」、「GeForce GTX 680」。AMD「Radeon HD 7770」、「Radeon HD 7870」を搭載する6製品を取っ替え引っ替え試したが、驚くほどすんなりと認識してしまった。
試しに3DベンチマークソフトのUnigine「Heaven Benchmark 4.0」を実行してみると問題なく完走。スリープからの復旧なども正常に行なえた。もしやと思いNVIDIA最新GPUの「GeForce GTX 760」も試してみると、GPU名の表示が「NVIDIA GK104」になるものの、ベンチマークは問題なく実行できた。
各ビデオカードのベンチマーク結果をまとめた。スコアーはCPUの動作クロックが最大2.67GHzなので、GPU性能を最大限引き出せていないビデオカードもあるが参考にしてもらいたい。Heaven Benchmark 4.0は「Quality」を「Ultra」、「Tessellation」を「Disabled」、「Anti-aliasing」を「x8」に設定して行なっている。
なお、Mac Proのビデオカード換装で忘れてはいけないのが、PCI Expressの補助電源ケーブル。「Mac Pro(Mid 2012)」は、デフォルトで1本の6ピン補助電源ケーブルが使われているが、搭載するビデオカード次第ではもう1本必要だ。
Mac Proは6ピン補助電源コネクターをマザーボード上に2基備えているので、ここからもう1本取ればオーケーなのだが、マザーボード側のコネクターはビデオカード側よりも小型な独自形状を採用している。必要に応じて、秋葉原のMac専門ショップ「秋葉館」などにある「Power Cord for Apple Video Card」を別途購入しよう。