このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

日本各地のかっこいいスポットを愛でる!

産業遺産であり国内最高峰の廃墟・軍艦島の内部を撮影

2013年07月28日 15時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

島内最大の65号棟から
最端の学校へ

 当時からすると先進的すぎる構造体やエレベータ-、水洗トイレなど、人口密度と密集するビルの構造(Googleマップを見るとわかるが、居住区は島の半分もない)も合わせて、人口過密の激しい現在の都市部に似ていると感じた。

職員住宅として使われた65号棟と、その奥にある小中学校

道中は基本狭い路地と高層ビルに囲まれていた状態。秋葉原のパーツ街くらいの道幅だ

コの字型の65号棟。屋上には保育園もあった

65号棟北側はだいぶ破損が進んでいた

65というナンバリングからか、鉄骨はだいぶ太くなっていた

階段を登って65号棟の屋上へ

自然光の取り入れが少ないため、通路は昼間でも暗かった

65号棟屋上。当時としては珍しいタイプの煙突

65号棟屋上から小中学校を見たところ

こちらも小中学校。端島が役目を終える直前に完成したのもあり、工法が他の号棟と大きく異なっていた

65号棟はコの字型なので密度がステキ

小中学校・65号棟間にある避難用の橋。使われることはなかったそうだが、薄すぎである

楽器の残骸も屋上にあった

アミューズメントホテルの最上階にありがちなお風呂ではなく水槽(今回のツアーで行った人の大半が、お風呂だとしばらく思っていた模様)

小中学校。日の当たりのいい場所と、光を取り入れるために窓が大きいところがデザイン的な特長だ

小中学校内。随所に年代的に不法侵入と思われるスプレーの落書きが多々あった。主にメジャーな大学名が散見された

給食運搬用エレベーター。当時、日本初の採用だった

教室に置かれていた楽器。最上階が音楽室なので、おそらく運搬され、意図的に配置されたもの。ちょっと絵になる場所にありすぎた

内側から見ると窓の大きさがよくわかる

最上階の音楽室

廊下はいわゆる学校の廊下といった感じ

小中学校の基礎部は浸食により露出している。小中学校内を歩いているとき、海側にいくほどコンクリートがふわふわしていると感じたのはこれが原因だった

船に向かっているところ。あちこちコンクリートが抜けていた

最後に端島の外観を眺めてツアーは終了した

軍艦島上陸・周遊ツアーでも十分堪能できる

 軍艦島コンシェルジュが行なっている軍艦島上陸・周遊ツアーは、冒頭で紹介した見学広場から軍艦島を見ることになるが、それだけでも遺跡っぽい雰囲気を満喫できる。

 今回は特別な許可を得て内部を取材できたが、状況を熟知したガイドなしでは相当危険だ。あちこちコンクリートが抜けているだけでなく、薄くなっているため、崩落する場所も多々あるという。今回は軍艦島の3分の1ほどを見て回れたわけだが……機会があればもう1度機材を揃えて行きたいものだ。

筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター、ときどきフォトグラファー。何気に廃墟を撮るのはほとんど初めてだったり……。

【取材協力】

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ