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8チームが腕を競ったセキュリティコンテスト「Hardening One Remix」

インシデントが次々に襲う悪夢の日、ECサイトを守り切れるか?

2013年07月29日 09時00分更新

文● 谷崎朋子

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8時間じゃ足りない! 72時間耐久を希望する猛者多し

 翌週の2日目にあたるSoftening Dayでは、各チームによるプレゼンテーション、kuromame6による舞台裏の種明かし、表彰式が行われた。

 「攻撃を体験できたのは貴重」「“わかっている”と“できること”は違うと改めて実感」「インシデント発生で戸惑ったので、対応の優先順位を議論すればよかった」「ファイアウォールは基本設定くらいしてあるはず、という思い込みを捨てて、基本に立ち返る重要性を学んだ」など、もっとこうしたかったという無念さと、業務に直結する発見の喜びを素直に語るチームがあとを絶たなかった。

 グランプリは、見込み販売力でトップだったTeam EJの頭上に輝いた。同チームは技術力や対応力、すべてにおいて上位の成績を収めた。人数も4名のみ参加と少なく、2名のピン枠追加となったTeam EJだったが、脆弱性をきちんと潰してWebサーバーを稼動し続け、売上げを伸ばすことに成功。kuromame6も見落としていた規約の不備に気付き指摘したピン枠の好プレーもあり、見事優勝した。

グランプリ受賞のTeam EJ

 また、ピン枠のMVPingには、Whityに参戦したykame氏が選ばれた。スポンサーのテクマトリックスからは「事後のチームアンケートを拝見したところ、本当に助かりましたというWhityメンバーたちの感謝の声があり、それが心に響いた」と受賞理由を述べた。

ピン枠のMVPingとなったykame氏

 最後は、通常業務を終えてからの深夜作業で最高のイベント環境を作り上げたHardening Project実行委員会に、参加チームから惜しみない拍手が送られた。

 次回開催は、まだ未定だ。しかし、「すごい環境だったので、もっと触っていたかった」「8時間では足りない、むしろ72時間でもいける」「絶対にリベンジしたい」など、会場からは開催を希望する声が次々と上がった。CTFや他の技術コンテストとはひと味違う魅力のHardenig Project。参加者をうならせる環境とともに、再び戻ってくることを期待したい。

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