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テレビ放送と「出会える」SPIDERの魅力

2013年07月25日 07時01分更新

文● 澁野義一(Shibuno Giich)/アスキークラウド編集部

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SPIDERはテレビと視聴者をつなぐ「インフラ」

 「テレビは日常に根付いたもの」。これが有吉氏の考えだ。ところが近年の複雑なリモコンに象徴されるように、高機能化とトレードオフでテレビはどんどん使いづらいものになってしまった。

 だからこそ、有吉氏はインターフェースにこだわる。SPIDERのリモコンはボタン数を減らし、小型化と同時に持ちやすいよう改良を加えた。また、番組やCMの検索から視聴、頭出し、お気に入り登録といった一連の動作がワンステップで可能だ。

左上が従来型のテレビリモコン、手前左が現行のSPIDERのリモコン、右が現在開発中の新型SPIDERのリモコン。新型では、机上に置いたままボタンを押しやすいよう斜め置きに対応している

 有吉氏はSPIDERを「(視聴者とテレビ放送との)出会い&つながりマシン」と呼ぶ。SPIDERを使えば、まるでWikipediaやYoutubeを延々と見てしまうような感覚でテレビ放送を楽しめる。「どうやったら毎日、テレビを便利に楽しく見てもらえるか、考え抜きました」(有吉氏)。

 そのぶん、SPIDERのトラブルには気を遣っている。有吉氏は、「1週間分の全ての放送が録画されているスパイダーの故障は、お客様にとって致命的です。『壊れたら修理に出して下さい』では済まないわけです」と話す。

 そこで販売したSPIDERの電波状況やハードディスクの温度といったハードウェアの設置環境情報は全て監視し、把握している。異常を感知したら、すぐに電話などでサポートする体制を作っているという。SPIDERは、電気や水道と同じなのだ。ビジネスモデルも、ハードウェアの売り切りではなくサービスの提供によるサブスクリプション型を採用している。

販売したSPIDERの電波状況。画面上部にある緑とオレンジの帯が途中で切れているが、これはTBSとフジテレビが録画されていないことを示している。このケースでは信号強度が弱かったため、ブースター(増幅器)を取り付けて解決したという

 一般家庭向けのSPIDERは準備中だ。有吉氏にとって、まだ満足するクオリティーに達していないという。「お待ち頂いているお客さまには申し訳ないですが、完璧な製品になるまでもう少し詰めてから発売します」(有吉氏)。

 「テレビ離れ」が叫ばれる一方で、SPIDERはテレビの視聴体験を根本から変える可能性を秘めている。リアルタイムに流れる番組・CMとの出会いは「一期一会」的なものだが、それがSPIDERを通じて必然の出会いになったとき、番組やCMの価値が見直されるはずだ。視聴者はもとより、放送局、広告代理店、広告主を巻き込んだ「テレビ復権」の日が、すぐそこまで来ているのかもしれない。

 好評発売中のアスキークラウド 2013年9月号(創刊号)の特集「グーグルも狙うテレビ業界」では、PTP有吉社長のインタビューを掲載。「テレビつまらない」論が出てくる背景、ビエラCM拒否問題の真相、そしてテレビ業界の未来についても取り上げる。

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