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評価キットを提供中のシステナに聞く

Tizenは海外勢に押される日本のモノづくりを復権するのか

2013年07月23日 08時00分更新

文● 小山安博

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隠されたところがないOSである、という点が魅力

 しかし、システナはTizenの将来性をスマートフォンやタブレットだけで考えているのではないという。特に重要なのは、Tizenが「携帯網にアクセスできる完全にオープンソースのOS」という点だと話す。

 「ユーザーの視点からいえば、OSが何であろうと、やりたいことができればなんでもいい」(淵之上氏)し、例えばiOSでできることでTizenにできないこと、あるいはその逆にTizenにできてiOSでできないことといったことはあるが、最大の違いは、「プラットフォームがブラックボックスなのか、それともスクラッチから自分ですべてできるのか、という1点」と淵之上氏は指摘する。

 ブラックボックスのOSでは、どういった情報が取得され、どこに送信されているか、メーカー側が判断できない可能性がある。メーカーにとって重要なデータを、OSベンダーに取得されてしまうとなると、ジャンルによっては採用できないメーカーも出てくる。

 しかし、完全にオープンソースのOSであれば、メーカーが独自のカスタマイズを行い、より安全で適切な実装をするといったことも可能になる、と淵之上氏。そして、Tizenは端末のネイティブアプリでセンサー情報なども取得できるため、さまざまな利用に対応できる。スマートフォンやタブレットとは異なる、組み込み系の使われ方が出てくるときになって、「Tizenの可能性が最も高まる」という。

 「Tizenには隠されたところが全くない。これをどう料理するか、メーカーの腕の見せ所」と本田氏は強調。実際、Tizenは車載機を始め各種家電への組み込みを想定した開発が行われているが、単にTizenを導入するのではなく、その製品に最適な形でカスタマイズし、それを提供することができるのがTizenのメリットだという。

 Tizenには、「日本メーカーが得意としていたコンプリートの製品を、自分たちの手で作れる」(本田氏)ところに、大きな可能性がある。システナは、そうした観点からもTizenへの取り組みを強化していく。

 Tizen搭載タブレットを発表し、企業からの問い合わせも多く、注目度の高さを感じているといい、海外からのコンタクトも増えたことで、英語版のリリースも出すなど、手応えは感じているようだ。同社自身は、今後このタブレットを製品化することはないが、自社で整理したTizenに関するドキュメントの公開、Tizen開発のサポートなど、さまざまな取り組みを実施していく計画だ。

 なお、一時期Tizenのプロジェクトがキャンセルされたという噂も流れたが、システナ自身は、OS開発も活発でコミュニティも変わっていないことなどから、「今までと変わっていない」(淵之上氏)と見ているそうだ。

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