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旧万世橋駅遺構‎が開発されて再生 商業施設として9月オープンに

2013年07月22日 16時00分更新

文● 伊藤 真広

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開業当時の姿を残す
「mAAch ecute 神田万世橋」

 「mAAch ecute 神田万世橋」の1階部分には、軽飲食やアパレル、雑貨を販売するテナントが入居予定で、現時点で入居が決まっているショップには、シャルパンテが手がける物販店“ヴィノシティ・ドミ”がある。

橋脚部分が通路となっている

通路の導線に組み込まれる形でショップが展開する予定。壁側のレンガは1912年の開業当時のもの

 入居する店舗は、中央線の神田駅付近の高架や御茶ノ水方向の淡路坂の高架などと同じサークル部分に作られる予定となっている。残念ながら当時のレンガ姿をそのままというわけには行かず、耐震補強のための改修がされているが、天井部分などは万世橋駅が建築された当時の姿を見ることができる。

神田川沿いのデッキに出る扉も設置。ガラス張りにすることで自然光を取り入れるよう工夫されている

天井部分のむき出しの鉄骨と白いタイルは、万世橋駅の遺構だ

東京ラジオガーデンの隣りにある万世橋側の入口

万世橋側の入口から秋葉原を望む

万世橋側の入口はレンガの橋脚を繰り抜いて作られた。写真の円柱は繰り抜かれたレンガの実物

神田川沿いの親水デッキは、通路として利用される予定だ

 1912年の万世橋駅開業時と、交通博物館の建設にともなって1935年に作られた2つの階段を上ると、万世橋駅のプラットホームが今でも残っている。このプラットフォームにはカフェが開業予定となっている。

万世橋駅プラットホームに上がる階段。写真はは1912年の駅開業当時の階段だ

万世橋駅は東京のターミナル駅であるとともに近代化の象徴ともなっていたため、至るところに装飾が施されていた

写真中央の目地部分が盛り上がっているのがわかるだろうか、ここより下部が1912年のもの。それより上部は1935年前後に工事されたと思われる部分だ

 階段部分は、当時のものそのままだが、プラットホーム部は安全のためすっぽりとガラスで覆われた形状で、足元もコンクリートが敷き詰められていた。

1935年の階段からは、神田駅から御茶ノ水駅に向かう中央線の姿を間近に見られる

 1階のオープンスペースには、万世橋駅の歴史を紹介するパネルが設置されており、1912年の開業から現在までの歴史がわかりやすく説明されている。また、万世橋駅のレンガ造りの基礎が確認できる“遺構サークル”なども用意されていた。

JR神田万世橋ビルと「mAAch ecute 神田万世橋」の間に作られたオープンスペースには、東日本鉄道文化財団による万世橋駅周辺の歴史解説パネルが設置されている

歴史解説パネルの近くでは、地下に眠る“万世橋駅赤レンガの基礎”が見られる

 同施設のオープン予定は9月14日。ショップなどの情報は随時発表していくということだ。

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