手軽に使えるミラーレス機「NEX-3N」
電動のパワーズームが付属する「NEX-3N」。左が電源オフ、右が電源オン時。コンパクトな電動ズームとの組み合わせにより、本体サイズは幅109.9×奥行き34.6×高さ62mmとコンデジ並に小さく仕上がっている。重量はバッテリーとメディア込みで約269g。
NEX-3Nは多くの製品ラインナップを持つNEXシリーズの中でエントリークラス向けの「3」の最新機種であり、現在のNEXシリーズの中でも最新機種だ。
画素数は約1610万画素。上位モデルにあたる「NEX-5R」や「NEX-6」と同等の画素数を持っている。
残念ながら素子内に位相差検出用のAFセンサーを埋め込んだ「ファストハイブリッドAF」のシステムは搭載していない。そのため、AFスピードこそNEX-5R、NEX-6よりは若干遅く感じるものの、動きのある被写体を追従しなければ気になるレベルではない。
基本的な撮影機能に関して言えば上位モデルとの差はほとんどなく、日常的に使用するのに十分な性能を持っている。むしろAFシステムの有無の差があるだけで画質はNEX-5R、NEX-6と同等と思える点のほうを評価したい。
特徴的なのはキットで用意されている電動ズームとの組み合わせで、ズーム操作をコンデジのようにボディー側のレバーで行なえる。また液晶モニターを約180度自分側に反転できるので、自分撮りが簡単に行なえるようになっている。
感度別撮影サンプル
感度設定はISO 200からISO 16000まで。ISO 1600からノイズが発生し始めて、ISO 3200からは目立ってくる。ISO 12800からはディテールが崩れ始めている。ISO 3200まではノイズが出ていても階調が残っているので十分に実用範囲内だ。
機能面では色合いや色調を変更できる「ピクチャーエフェクト」や特殊効果的な「クリエイティブスタイル」、ダイナミックレンジを広げる「Dレンジオプティマイザー」や「オートHDR」など、NEXシリーズでおなじみの機能が搭載されている。
また撮影後にカメラが自動的に適切と思われるフレーミングにトリミングしてくれる「オートフレーミング」機能も搭載され、意図せずに面白い結果が得られる場合もある。
フルオートモードは2種類を用意。「おまかせオート」(左)と「プレミアムおまかせオート」(右)があり、プレミアムにするとシーンに応じてオートHDRと手持ち夜景の2つが加わる。上の写真でも右はHDRが動作している
機能面で若干は上位モデルに劣る点はあるものの、自分撮りしやすい可変液晶やコンパクトなボディー、コンデジライクなズーム操作可能なレバーなど、総合的に優しい仕様になっている。
気軽に使えつつも画質は十分で、日常的に持ち歩いて意識しないで高画質な写真を撮ることのできるデジカメだ。使いもしない機能を多く搭載した高価な機種よりも、実用性の高い安価なエントリーモデルのほうが気楽に使える。

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