見えないところで常時明滅を繰り返しているLED
―― ところで何で半透明樹脂なんですか?
高橋 だって光ってカッコいいじゃないですか。この、ずっと光ってるところ、これオートチューニングなんですよ。
―― アナログは温度や電圧で、すぐにチューニング変わりますからね。それがズレないように、ずっと調整してるんですね。
高橋 演奏している間、ずっとやってます。
―― でも、わざわざ見えないところのLEDを光らせなくても良くないですか?
高橋 えっ! 見えなくても、いいじゃないですか、綺麗だし。見えなくても、光ってるんだろうなという想いを持っていただければ。
坂巻 僕らは作っている過程で動作を知る必要があるわけで、そのためのLEDなんですよ。それが綺麗だったから、そのまま残したという話です。ライブをやる時に音に合わせて光るって、カッコいいじゃないですか。
―― でも、無駄なコストじゃないですか?
高橋 まあ、確かに光ったところで売上に影響が出るわけでもないですけど、でもそうじゃないんですよ。いいんですよ、綺麗だから。
坂巻 んじゃ、暗くしてみましょうか。
―― おっ、うおおっ! これはすげえ。
坂巻 ホラもう絶対キレイですよ。色んな所に光が漏れて、ホラ!
高橋 やっぱケース透明にして良かったですね。
坂巻 良かったねー。
―― つまみをいじるとピンクに光るのは、そういう仕様ですよね?
坂巻 仕様です。
―― 『続・猿の惑星』のラストに、地底人が信仰する最終兵器で「ウーサ(USA)の神」というコバルト爆弾が出てくるんですが、その起爆装置がこんな感じの透明な柱体なんですよ。それをチャールトン・ヘストンが「このくそったれ」と言いながら押すと、地球が吹っ飛ぶんですけど。観ました?
坂巻 高橋くんは観た?
高橋 観たことないです。
―― だからvolcaシリーズは最終兵器なのだという暗示なのかと、ものすごい深読みをしていたんですが。
坂巻 僕も観たことないです。
―― 分かりました。では、何事もなかったように次の話に進めます。
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